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2010/02/10 調査捕鯨船員によるクジラ肉横領の再捜査に向けて--検察審査会に審査を申し立て

プレスリリース - 2010-02-10
調査捕鯨船員によるクジラ肉横領の再捜査に向けて 検察審査会に審査を申し立て

2010年2月10日、グリーンピース・ジャパンの星川淳と佐藤潤一は、2008年に調査捕鯨母船・日新丸の船員がクジラ肉を横領していたと告発した件が東京地方検察庁により不起訴処分とされたことについて、東京検察審査会に不服処分の審査を申し立てました。これにより、市民から選ばれた11人の検察審査員が、東京地検による不起訴処分の妥当性について審査することになります。

2008年5月15日、星川と佐藤は税金の投入される調査捕鯨事業で船員らがクジラ肉の高級部位を横領しているとして、日新丸の元乗組員である内部告発の情報とその裏づけ調査のレポート、および横領の証拠となるクジラ肉1箱とともに東京地検に船員12名を告発しました。

しかし、約1ヵ月後の6月20日、証拠として提出したクジラ肉の入手方法をめぐり、佐藤と、同じくグリーンピースのスタッフである鈴木徹とが逮捕されました。さらに同日、逮捕を正当化するかのように、東京地検は船員ら12名を「嫌疑なし」の不起訴処分としたのです。

それから約1年半が経過し、佐藤と鈴木の裁判が2010年2月15日に初公判を迎えます。

そこで、佐藤と鈴木の行為が単なるクジラ肉の窃盗ではなく、彼らが本当に明らかにしようとした調査捕鯨母船の船員らによるクジラ肉横領を再度きちんと捜査するべきであるとして、検察審査会に審査を申し立てることにしました。二人の逮捕と同時に船員らを「嫌疑なし」としたクジラ肉横領の捜査は、まったく不十分のまま途中で打ち切られました。審査会の審議結果が出る時期は未定ですが、税金が投入される国営事業において、先の内部告発者によると「家が一軒建つ」と言われるぐらい、調査捕鯨船の船員らが大量の高級クジラ肉を長期にわたり持ち帰っていたことの妥当性、そして調査捕鯨を監督する立場にある水産庁や事業受託組織(日本鯨類研究所と共同船舶)の幹部らが告発後にクジラ肉の持ち帰りについて矛盾する言い訳を繰り返していたことの検証など、市民の目線で厳しく判断してほしいと思います。あなたは、クジラ肉の横領はなかったという検察の捜査結果を信じられますか?

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プレスリリース 2010年2月10日