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チェルノブイリ原発事故から30年となる今年。

ロシア、ベラルーシ、ウクライナをはじめとした地域に今も住む、チェルノブイリ事故被害者の人々の暮らしは、30年たっても、事故の被害が収束していないことを物語っています。

還れない土地 ウクライナ・プリピャチ

高レベルの放射性物質がたまったままの原子炉を囲む世界最大の鋼鉄製「新シェルター」。そこまでしても、この土地は何千年もの間、住民が還ることのできない場所のままです。

見えない脅威 ウクライナ ロキトニェ地区 

放射能汚染の影響を肌で感じていた夫婦。いまでは「誰もなにも文句を言わなくなってしまった」と語ります。

原子力の脅威 ウクライナ ロキトニェ地区

原発事故被害者も暮らす施設。その創設者は、「近年甲状腺癌や脳卒中が増えてきている」と話します。

 

グリーンピースは、レポート「爪痕:チェルノブイリと福島 終わらない原発事故」を発表しました。このレポートでは、原発事故が、被害者の生活のすべてに影響を与えていることを明らかにしています。なにを口にするか、なにを飲むか、どのくらい外で過ごすか。放射性物質と隣り合わせの生活で、日々、自分自身を、家族を守るための決断をしなければなりません。


日本から遠く離れたチェルノブイリの原発事故。皮肉にも東京電力福島第一原発事故によって、日本に住むわたしたちの誰も無関係とは言えないできごととなってしまいました。

チェルノブイリ原発事故から25年後の2011年、東京電力福島第一原発が起き、原子力が使われている限り、どこでだって原発事故の悲劇が繰り返されてしまうリスクがあることを、世界中が思い知らされました。

あれだけの被害を生み出しておきながら、被害者への補償も不十分なまま、さらなる原発への投資へ躍起になっている原発産業とそれを支持する政府。日本の構図と重なってみえます。

高線量の地域の子どもたちの保養制度、健康診断制度、移住の権利など、日本もチェルノブイリ原発事故から学べることがあります。ウクライナではそうした制度があっても、国の財政が乏しかったためもあり、機能しない側面もありましたが、経済的にウクライナより恵まれている日本では、もっと住民を守れるはずです。

日本が、チェルノブイリ原発事故から学び、被害者の方々をまもっていくことができるか。世界中が、目を向けています。

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