ポーランド・カトウィツェでのCOP24で、気候変動への対応を求めるデモに参加する数千名の人々

国際環境NGOグリーンピース・インターナショナル(本部オランダ)は、15日深夜(ポーランド現地時間)、第24回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP24)が閉幕したことを受け、以下の声明を発表しました。

 

国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が、世界を救うためにはあと12年間しか残されていないと警告してからわずか2カ月後、COP24は気候行動の強化について明確な約束に至らないまま閉幕しました。


COP24では、パリ協定のルールブック承認は実現しましたが、今回のCOPが段階的変化につながるだろうとの期待をよそに、国別目標(NDCs)の引き上げという明確な気候変動対策の約束にまでは至りませんでした。

 

グリーンピース・インターナショナル事務局長のジェニファー・モーガン

「この1年の気候災害、そしてIPCC特別報告書という世界一流の気候科学者からの悲痛な警告は、もっと多くの成果につながるべきでした。 代わりに各国政府は、科学者の声や気候に脆弱な人々の窮状を無視して、人々を再度落胆させました。複数の国々が絶滅の危機に瀕している現状で、気候変動対策の緊急性を認識しルールを採択するだけでは、到底十分ではありません。

 

「即時の行動がなければ、最強のルールを採択したとしても意味がありません。 人々は行動を期待しており、それは各国政府が今回示すことができなかったものです。 これは倫理的に容認できないものです。各国政府は人々の怒りを受け止めて、より高い気候行動目標を持って、2019年9月にニューヨークで開催される国連事務総長の気候サミットに参加することが求められます」

 

「グリーンピースは、各国政府に対し行動を即座に強化し、人々の要求をきちんと聴き入れたことを行動で証明するよう求めます。 IPCC特別報告書は、脅威の速さと規模に合致する行動を起こす時を知らせた警笛だったはずです」

 

「私たちは長年、気候変動に脆弱な島しょ国や貧困国が、気候変動への対策を阻止し迅速に行動を起こさない国々に挑み、両者の間に分断が続くのを目の当たりにしてきました。 人々はこのような不公平にうんざりし、憤慨し、自らが家庭や子どもを守り、指導者を動かすために、行動を起こしています。これらの人々は今の時代の希望です。各国政府はこのような人々と共に立ち上がり、私たちに希望を持つことの意味を示してほしいと思います」