国際環境NGOグリーンピース・ジャパン(東京都新宿区)は12月14日、トヨタ自動車が、2035年までにレクサスブランドの内燃機関車の販売を全世界で終了し、完全な電気自動車における新たな計画を約束するとした発表したイベントに参加し、以下の声明を発表しました。

グリーンピース・ジャパン 気候変動・エネルギー担当 ダニエル・リード

トヨタのラグジュアリーブランドであるレクサスが、2035年までに内燃機関車の販売を終了し、すべての工場をカーボンニュートラルにするという、先進的な計画をようやく設定したことを歓迎します。しかし、世界で最も多くの自動車を販売している主要ブランドである同社が、いまだに化石燃料車の販売終了の目標を持っていないことに失望しています。

豊田章男社長は、バッテリーEVへの取り組みが不十分であるとの批判に対し、バッテリーEVの世界販売目標350万台は野心的であり、前向きな目標であると主張しました。しかし、2030年に350万台のバッテリーEVを世界で販売するといっても、トヨタの販売台数の35%に過ぎず、ホンダ(2035年までに中国と米国で80%、2040年までに全世界で100%)や主要な市場で2035年までに100%ゼロエミッションにするジェネラルモーターズやフォードやメルセデスベンツに比べてまだ遅れをとっています。

また豊田社長は、日本の電源構成について触れましたが、実際には韓国やイタリアなど炭素集約度が似ている国でも、バッテリーEVは内燃機関車より少ない炭素排出量です。トヨタは政府により多くの再生可能エネルギー採用を提言すべきです。今週リリースを予定しているグリーンピース委託の調査では、2030年までに化石燃料車を廃止することで、化石燃料車を継続するよりも大きい経済成長と雇用の創出が見込まれる結果が出ています。

グローバル・モビリティカンパニーであるトヨタが、更なる脱炭素化の推進にリーダーシップを発揮することを期待します。