国際環境NGOグリーンピース・ジャパンは、ソニーグループ株式会社(以下、ソニー)が5月18日、カーボンニュートラル達成の10年前倒しを発表したことについて、以下の声明を発表しました。同社は2030年までに自社拠点で再生可能エネルギーを100%活用し、2040年までにサプライチェーン(スコープ3)全体でカーボンニュートラルを達成するとしています。

グリーンピース・ジャパン 気候変動・エネルギー担当、関根彩子

「グリーンピースは、ソニーの新しい目標と期限設定を歓迎します。こうした脱炭素目標の強化は緊急に必要なものです。今回ソニーは、東アジアのハイテク企業より高いハードルを設定しました。ただ、アップルやマイクロソフトといったグローバルな競合企業の公約に比べると、依然として弱いものであることも事実です。

目標を設定するだけではなく、ソニーはより具体的に行動する必要があります。2021年時点で、同社の事業活動における再生可能エネルギーの利用率はわずか7%に止まっており、多くのグローバル企業と比較してかなり低い比率です。同社は、より多くの再生可能エネルギー調達のための措置を早急に講じる必要があります。

また、ソニーの2030年の再生可能エネルギーに関するコミットメントには、ソニーの排出量の大部分を占めるサプライチェーンが含まれていないことも重要な点です。2030年目標を真に意味あるものにするためには、サプライチェーンの排出量も目標に含める必要があります」

ソニーの再生可能エネルギー利用については、2021年12月にグリーンピースが発表した報告書『ハイテク企業は再生可能エネルギー競争を勝ち抜くことができるか?』をご参照ください。ソニーは、ランクインした企業の中でトップの「C+」となっています。

以上