いまだに深刻な水汚染

今日3月22日は国連が定めた「世界水の日」だ。

グリーンピースは、アジア、東南アジア、中米などにおける水問題に注目してきた。特に、河川の有害化学物質汚染は深刻で、汚染された水を飲んだり、魚を食べたりすることによる健康被害はあとをたたない。

そこでグリーンピースは、2011年3月、衣料品ブランドを中心に、遅くとも2020年までに有害化学物質の使用・排出をゼロにすることを求める「デトックスキャンペーン」を開始した。なぜ衣料品かというと、繊維・染色工場から出る排水が深刻な河川汚染を引き起こしているからだ。

先日も、テレビ朝日の報道ステーションで、ジーンズ工場から排出される真っ青な排水をとらえたグリーンピースの調査活動の様子が写真で紹介されたが、中国などにおける繊維工場からの汚染は本当にひどい。中国では、地上水の40%が汚染されており3億2千万人がきれいな水へのアクセスがないとされている。

  

消費者が、大ブランドを変え、中国政府も動かした

このデトックスキャンペーンでは、現在までに世界で17社の衣料品ブランドがグリーンピースと2020年までに有害化学物質をゼロにするという合意を交わしている。日本の企業では、ユニクロを展開するファーストリテイリング社が今年1月にグリーンピースと合意した。

現在、グリーンピースは衣料品業界全体での取り組みを進めてもらおうと、合意してくれた企業などを集めて有害化学物質の代替成功事例や、今後の取り組み方を紹介しあう機会なども設けている。

参考:「有害化学物質の全廃、透明性を重視 ファストリの新田グループ執行役員に聞く (日経デジタル)」 

このデトックスキャンペーンが、2年間でZara、H&M、ユニクロなどの世界の大ブランドを次々に変えていった結果、ようやく中国政府も規制に動き出した。先月(2013年2月)、中国環境保護省は「化学品の環境リスクと防御管理に関する5カ年計画」の中で、「有害な化学物質により多くの場所で水や大気に深刻な問題が生じ、一部地域では『癌症村』さえ発生している」と汚染の深刻さに触れ、化学物質を管理しなければいけない施設として繊維・染色工場を初めて規制対象としたのだ。

グリーンピースのキャンペーンにおいて、消費者が企業を変え、企業が政府を変えていく好例だ。

 2020年まで待てない

しかし、現状を見れば汚染ゼロを実現するのに2020年まで待てない。一日も早い解決が必要だ。

地球の血液と言える水が汚れ、詰まるときを想像したくない。原発事故による放射能の水・海水汚染も継続している。「世界水の日」の今日、あらためて水の重要性を感じるとともに、わたしたちが普段着用している服やジーンズ、そして使っていた電気が、国内外で深刻な水汚染を引き起こしていることを考えたい。

 

「考えるだけではなく、ぜひ一緒に行動に移したい」という方、グリーンピースのデトックスキャンペーンなどをサポートしたいという方は、ぜひグリーンピースのサポーターになってください。詳しくはこちらから

また、デトックスキャンペーンの詳細はこちらから。

ライターについて

グリーンピースは、環境保護と平和を願う市民の立場で活動する国際環境NGOです。世界中の300万人以上の人々からの寄付に支えられ、企業や政府、一般の人々により良い代替策を求める活動を行っています。ぜひ私たちと一緒に、行動してください。

グリーンピース・ジャパン

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