スイスからこんにちは。「デトックス・アウトドア」プロジェクトリーダーのMirjam Koppです。

グリーンピースは昨年9月、大手アウトドアブランドが有害化学物質のPFCs(フッ素化合物)を製造過程で使用しているかどうか調査をしました。ほとんどのアウトドアブランドがPFCsの使用を認めましたが、どの製品にPFCsが使われているかについては明らかにしませんでした。

そこでグリーンピースは、「デトックス・アウトドア」というウェブサイトを立ち上げ、一般の人に「どんなアウトドア製品を検査してもらいたいか」アンケートを行いました。

3万件を超す回答が世界中から寄せられ、最も依頼の多かった靴、テント、リュックサック、ロープや寝袋など40種類のアウトドア製品を選びました。製品はヨーロッパやアジアなど世界各地の各社ショップで購入され、独立した検査機関に送られました。

検査結果によると、40サンプルの内4サンプルを除いた全ての製品からPFCsが検出されました。しかも、ほとんどのブランドが使用中止を発表しているにもかかわらず、ジャケット、靴、ズボン、リュックサック、テント、寝袋などの11サンプルから有害性の高い長鎖PFCsが検出されました。

ノースフェイスやマムートの製品からは、発がん性リスクなど人体への影響が懸念されるPFOA(長鎖PFCs)も検出されています。レポートはこちらから(英語)

もっとも心配な点は、PFCsは環境での分解が非常に遅く、ひとたび環境に放出され食物連鎖に入ると汚染を食い止められなくなり深刻な問題となります。

地球上の極地でもPFCsは発見され、イルカ、ホッキョクグマの肝臓、人間の血液からも検出されています。

これらのアウトドアブランドが有害化学物質を使用しているのであれば、「自然を愛して環境を大切にする」というモットーと“言動一致”していません。グリーンピースはアウトドアを愛する人々と共に、アウトドアブランドが有害化学物質の使用を中止し、自社製品を「デトックス」すること、つまり本当の意味で自然を大切にすることを要求しています。

「デトックス・アウトドア」プロジェクトが休みの時は、私はスイスの小さな山小屋で過ごしています。幸運にも手つかずの自然を窓から見ながら、自然を守ることの大切さをかみしめています。

自然を守ることが、アウトドアブランドのマーケティング信念になるべきだと思います。同時に、PFCsなどの化学物質による汚染の影響がこの大自然の風景にも恐らく到達している可能性があることも残念ながら知っています。

私は根っからのアウトドア愛好家です。愛好家たち自身がアウトドア産業を良い方向に変える力を持っていると信じています。私たちは一緒になって、マムートやノースフェイスの代表に有害化学物質の使用を中止してもらい「言動一致」を求めることができるはずです。

先日、イギリスのアウトドアブランド Páramo は「デトックス宣言」をしました。Páramoは、すでに全生産ラインからPFCsを撤廃し、PFCsを使用しなくても高性能のアウトドア用品が製造できることを実証したアウトドア業界のトップを走る最初のブランドです。

グリーンピースの「デトックス・キャンペーン」は、スポーツ・衣料品ブランドに対して、遅くとも2020年までに有害化学物質の使用・排出をゼロにすることを求めて2011年3月にスタートしました。現在、世界中の34ブランドがPFCsを全廃する期日を明言しています。

アウトドアを愛する日本のあなたも「デトックス・アウトドア」に参加しませんか? 英語のウェブサイトはこちらの画像をクリックしてください。

ライターについて

グリーンピースは、環境保護と平和を願う市民の立場で活動する国際環境NGOです。世界中の300万人以上の人々からの寄付に支えられ、企業や政府、一般の人々により良い代替策を求める活動を行っています。ぜひ私たちと一緒に、行動してください。

グリーンピース・ジャパン

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