こんにちは。エネルギーチームの鈴木かずえです。

(気象庁ホームページより)

毎日のように揺れている日本列島。日本は地震国なので、地震で壊れる原発では困りますね。

9月6日、関西電力高浜原発1、2号機の運転延長認可取り消しを求める裁判の口頭弁論がありました。わたしも原告になっています。

口頭弁論も第5回となった今日は、原告側の弁護士が、「地震に耐えられないのに、国は、運転を許可しちゃダメでしょう」をわかりやすく裁判官に説明しました。

もう1つの訴えは、火山に関係する話。火山灰が非常用ディーゼル発電機のフィルターを詰まらせた場合、交換のために止めますが、それは実は規制違反…というお話です。

以下、弁護士による説明をわたしなりにまとめてみました。

地震国日本で原発はムリ

日本は地震国なので、地震で壊れる原発では困りますね。

では、どれくらいの地震に耐えられるようにすればいいでしょう。

その「どれくらい」を決めているのが「基準地震動」と呼ばれるものです。

でも、もし、その基準地震動を超える大きな地震が原発を襲ったら、危険な状況になります。

「基準地震動」は、「想定される最大の揺れ」…ではない

「基準地震動」は、新聞記事では「想定される最大の揺れ」などと説明されています。

けれど、本当に「想定される最大の揺れ」なのか、というと実は全然違います。

今日の口頭弁論の証拠にこうあります。

「基準地震動は計算で出た一番大きい揺れの値のように思われることがあるが、そうではない。基準地震動は出来るだけ余裕を持って決めた方が安心だが、それは経営判断だ」(2014.3.29  愛媛新聞記事)

基準地震動の国の審査に長年携わっていらした京都大学名誉教授の入倉孝次郎先生がそう言っています。

「経営判断」つまり、電力会社が決める。科学でなく。

アメリカやヨーロッパにはある基準が、日本にはない。

アメリカやヨーロッパだと1万年に1回とか10万年に1回の地震に耐えられるように、などの“基準”があります。しかし、日本にはどのくらいの頻度でおきる地震に耐えられるようにする、という“基準”はありません。

「基準地震動」が、想定できる最も大きな揺れ、でないなら、原発はまもれません。

事実、これまで設定された基準地震動を超える揺れは起こっています。

想定を超えた揺れ過去5回

過去10年の間に、想定(基準動)を超える地震が5回ありました。

関西電力大飯原発に運転停止を命じた福井地裁大飯原発判決は、どの原発でも、これ以上の揺れはこないだろうと最新の科学を予測したはずなのに、自然の前における人間の能力の限界を示すものというしかない」と言っています。

基準地震動を超えた揺れに襲われた原発

① 平成17年8月16日 宮城県沖地震 女川原発

② 平成19年3月25日 能登半島地震 志賀原発

③ 平成19年7月16日 新潟県中越沖地震 柏崎刈羽原発

④ 平成23年3月11日 東北地方太平洋沖地震 福島第一原発

⑤ 平成23年3月11日 東北地方太平洋沖地震 女川原発

こういう見逃しが、他の原発には、ないのでしょうか?

原子力規制委員長は「安全とは申し上げない」と言っている

「規制は安全と言わなくなった。だったら、どれくらい危険なのかを言わなくてはいけないはず」(甫守弁護士)

火山灰

(火山灰  @Masaya Noda/Greenpeace)

規制違反の高浜原発

もう一つの訴えは現状では実は規制違反ということ。

非常用ディーゼル発電機は2台スタンバイOK!が規制なのに守られてない

原発に、電気が届かないと、燃料が冷やせなくなって、メルトダウンが起きてしまうかもしれません。

だから、原発には、外部電源が切れてしまったときのために、非常用ディーゼル発電機があります。高浜原発1、2号機にもあります。

そして、非常用ディーゼル発電機がダメになってしまうと困るので、常時2台、動かせるようになっていなければならないと規制で決められているそうです。

だけど、火山の噴火があって、火山灰が原発の敷地内に降って、非常用ディーゼル発電機のフィルターが詰まってしまったら、今の対応は、一台づつ止めてフィルター交換をすることになっています。

2台とも動かせる状態というのが規則なのに、1台止めてしまうので規制違反です。

実は、非常用ディーゼル発電機が2台しかなくて、フィルター交換時に一台づつ止めることになっている原発は他にもたくさんあります。

今動いている高浜原発3、4号機も、九州電力川内原発1、2号機、伊方原発もです。

規制が守られていないのに、稼働しているのだから本当に不思議です。

裁判所には、ぜひ、止めてもらわないと。

原発を動かせば、みなさんは、わたしになります。

口頭弁論の後の報告集会で、福島県浪江町から関西に避難している菅野みずえさんは、今、関西の原発の再稼働を止めるために活動されています。

関西の自治体職員と何度も何度も意見交換や話し合いをされています。そして、集会参加者にも、ぜひ、自治体に話に行きましょうと言われました。「原発を動かせば、みなさんは、わたしになります」と言って。

わたしもこのブログを読んでいるあなたにお願いがあります。

想定外の地震は、東京電力福島原発だけではなかったこと、

今、高浜原発が規制違反状態であること

ほとんど知られていません。

ぜひ、このブログをシェアして広げてください。

関連サイト

高浜原発1、2号機と美浜原発3号機の廃炉を求める裁判や資料についてはこちら

火山灰問題については原子力規制を監視する市民の会の資料をぜひ御覧ください。

原発に反対する裁判が全国で行なわれています。訴訟一覧


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