【イベント報告】自然エネルギーの魅力って?

こんにちは。エネルギー担当の石川です。

夏の猛暑、強烈な台風など、この夏は日本でも気候変動の話題が多くのメディアにも取り上げられていました。日本でも事業に必要な全電力を自然エネルギーでまかなうことを約束する「RE100」に加盟する日本企業が10社を超え、石炭や原発などの環境汚染エネルギーから自然エネルギーへの転換ますます世界でも進んでいます!

今日は、その自然エネルギーの「魅力」を広く伝えるため、私がスピーカーとして登壇した神戸でのイベントと、総合司会として参加したパワーシフトキャンペーンの関西セミナー(神戸・梅田)のについてご報告します。

未来をつくる自然エネルギー 〜小さな地域がすすめる持続可能な自然エネルギー x「X」とは?

実はいま、世界中で、地域発の自然エネルギーがどんどん広がっていろいろな「化学反応」が起きていること、知っていましたか? 「自然エネルギー x まちづくり」だったり、「自然エネルギー x 食」だったり。9月19日、デザイン・クリエイティブセンター神戸KIITO(兵庫県神戸市)*1でのトークイベントは、ドリンクをいただきながら、約30名のオーディエンスの皆さんをまじえながら自然エネルギーの魅力をお話しする機会をいただきました。

元々は生糸検査場だった大きな建物を改装し、今ではカフェやワークショップなど様々なイベントが開催されるスペースに生まれ変わっています(「KIITO」の由来は「生糸」からきています)。 (KIITOさんより提供)

 

当日は、世界での太陽光発電コストの低下(7年で73%も低下!*2)、RE100加盟企業が増え続けていること(現時点で154社*3。イベント開催時点では140社だったので、1ヶ月以内に10社以上の増加に!)、地方自治体も自然エネルギー100%を目指し、条例制定などをしている話を紹介しました。他にも、こんなビデオを流したり、アメリカで高校生がホームレスの人々のために作ったソーラーテントの話など、自然エネルギーは「単なるエネルギー」なのではなく、持続可能な暮らしの一部を担う要素であることをお伝えしたかったのです。

科学や技術、エンジニアリングや数学でのキャリアを希望する高校生が参加するDIYガールズという米・非営利団体がソーラーテントを発明。持ち運びもできる仕様になっています。
出典:https://www.independent.co.uk/life-style/teenage-girls-invent-solar-powered-tent-tackle-homelessness-california-la-a7793201.html

一方で、気候変動の最大要因でもある二酸化炭素を大量に排出する石炭火力発電所の新規建設計画が日本全国で30箇所以上も計画されている事実*4や、人口が密集する神戸市にも新規建設予定があること*5、そして世界中が自然エネルギーへ転換することが喫緊の課題であることもお話しました。

モデレーターの芹沢高志さんとのかけあいトーク(KIITOさんより提供)

参加してくださったのは、大学生から自然エネルギー事業者の方など、多様な方々で、自然エネルギーを導入するのがコスト的に難しいという製造業の方の本音や、エネルギー需要地である都市部での自然エネルギー調達の課題、はたまたグリーンピースのビジョンに感動してくれる方など、イベント終了後もたくさんの方々から直接お話しを聞くことのできるとても良い機会となりました。KIITOさん、すてきな機会をありがとうございました!

パワーシフトセミナー in 関西(神戸・梅田)

電力自由化後に新たにつくられた電力会社(新電力)へのスイッチング(乗り換え)率は2018年6月時点で10%を超えました*6。ただ、新電力といっても、石炭火力でつくられた電気を供給していたり、クリーンに見えても化石燃料中心の電力会社の子会社だったり、まだまだ自然エネルギーを中心に電力供給している電力会社のシェアは高くありません。グリーンピースも運営団体として参加してるパワーシフトキャンペーンでは、自然エネルギーを中心に電力供給する電力会社(パワシフな電力会社)を応援しています。東電管内に続き、スイッチング率の高い関電管内でもパワシフな電力会社へのスイッチを広めるべく、9月21日に神戸(兵庫)で、22日に梅田(大阪)でパワーシフトセミナーを開催しました。

イベントの様子

登壇者には、新電力、地方行政機関、パワーシフトした企業と一般家庭の代表がそれぞれの立場から「なぜ自然エネルギーを選んだのか?」を語りました。特に一般家庭代表という立場で参加された村上さんは、気候変動を気にかけ、「自然エネルギーが欲しいという意思表示としてパワーシフトした」と語り、大学生でも出来るご実家のパワーシフト体験談を話してくれました。

電気を売る側と電気を買う側が一挙に集い、パワーシフトを進める2日間となりました。詳しいレポートはパワーシフトの報告ページをご覧ください*7。

とにかく、行動を!

10月8日に国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が発表した報告書によれば、このまま二酸化炭素が増え続ければ2030年から2052年の間に、地球の平均気温は1.5度を超えることが予測されています*8。30年後の地球に未来世代が希望を持てるようにするため、自然エネルギーへの転換のため、とにかく(まずはできる範囲で)行動してほしいと切実に思います。できることとして、パワシフ実践と署名アクションへの参加を提案します。あなたの力でエネルギー転換を起こしましょう!

■自然エネルギーを社会に増やすため、パワーシフトな電力会社にスイッチ!

パワシフな電力会社を検索   http://power-shift.org/

■東京湾の国内最大級の石炭火力発電所計画を止めるためにあなたの声を!

署名する