#プラスチック #海洋生態系

使い捨てプラスチックで海がいっぱいになる前に

政府や企業に伝えよう「いっしょに、プラスチック汚染…

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ペットボトルなどプラスチックごみが散乱するビーチでこちらを見つめるアザラシ © MATT CARTER

50頭のイルカ、アザラシ、クジラのおなかに、マイクロプラスチックが見つかった……。

1月31日、ネイチャーパブリッシング・グループが発行する『Scientific Reports』に掲載されたイギリスの研究チームによる最新の研究で、またもや悲しい事実が明らかになりました。

イギリスの海岸に打ち上げられたイルカ・アザラシ・クジラといった10種類50頭の海洋哺乳類の死体に、プラスチックがどれほど含まれているかを調べました。すると、すべての動物のおなか(消化器官)から5mm以下のマイクロプラスチックが検出されたのです。

 

ビーチに打ち上げられたイルカ © FRAZER HODGKINS & CSIP

マイクロプラの内訳は、8割以上が合成繊維で、衣服、漁網、歯磨き粉などから発生するもので、残りの約2割が食品包装やペットボトルなどが砕けて小さくなるプラスチック片でした。

今回の研究は、英国のエクセター大学とプリマス海洋研究所によって行われましたが、エクセター大学内にあるグリーンピース独自の研究所のメンバーも参加しています。

 

イギリスの海岸で座礁した動物の種類と地点(英語) © Sarah Nelms

 

プラスチック汚染の規模を示す不吉な兆候

全ての動物のおなかからマイクロプラスチックが見つかったことは、海のプラスチック汚染の規模を示しています。

これまでに海に流れ出たマイクロプラは、回収が困難です。

日本よりも使い捨てプラスチックの規制が進むイギリスでは、すでにプラスチック粒子であるマイクロビーズの使用が全面禁止され、プラスチック包装をやめると宣言しているスーパーも出てきていますが、今回の研究結果では、プラスチック汚染対策はまだ不十分といえます。

わたしたちは、いま以上にプラスチック汚染の危機に真っ正面から取り組んでいかなければいけません。大量のプラスチックが河川や海に流れ出て汚染を引き起こし、野生動物たちの口へと運ばれていることはもう誰の目にも明らかです。

最近の調査では、東京湾のカタクチイワシの8割から、世界の食塩の9割にもプラスチックは見つかっています。プラスチック汚染の影響は、わたしたちの生活にも及んでいるのです。

砕けて細かくなったプラスチック片

悲劇を繰り返さないためにいますぐできること

海の動物たちのおなかがプラスチックごみでいっぱいになる前に、私たちにできることはたくさんあります。それはずばり、プラスチックの発生を予防することです。

今回の調査に携わった科学者たちは、動物たちの健康への影響に関してさらなる研究の必要性を訴えるとともに、政府や巨大企業に対して、プラスチックごみを削減するための行動を呼びかけています。

政府も企業も個人も、皆で一丸となってこのプラスチック汚染を防いでいかなければ、こうした悲劇は繰り返されてしまいます。

グリーンピース・ジャパンでは今、最も身近なプラスチックの一つであるペットボトルを減らす解決策に注目しています。そこで、街にマイボトル給水機の設置を増やすことによって、ペットボトルを買わなくても美味しい水が飲めるまちづくりを提案しています。

わたしたちの心がけも大事ですが、使い捨てプラスチックを使わなくて済むようにお店や街がプラスチックフリーに変わってくれたら、素敵だと思いませんか?