#食と農業

お肉を減らして心も体も健康に

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こんにちは。グリーンピース・ジャパンのボランティアで作るチームプランツジャパンのメンバーRinaです。

今回、ミートフリーマンデーオールジャパン(以下MFMAJ)の事務とりまとめを担当している小城(こじょう)さんにインタビューしました。小城さんは普段、内閣府の職員という公的な立場でお仕事をしながら、MFMAJの活動を通して、気候変動を加速する原因である工業型畜産を減らす、レスミートを推進しています。社食や食堂を通して、誰もが植物性の食事をしやすい”ベジインフラ”を日本に広めることが目標だそう。

後列一番左が小城さん

 

MFMAJは、早稲田駅から徒歩5分ほどにある風まちサロンで「ふれあいベジ食堂(ベジこども食堂)」を、毎月第1・第3日曜日18時から21時まで開いています。

「ふれあいベジ食堂」

 

小城さんはこの食堂を通じて、「植物性100%の(ヴィーガン)料理は人にも地球にも動物にも家計にもやさしい」という想いをお伝えしているそうです。また、ボランティアでホームレスの方々に、植物性タンパク質の「ソイミート」の唐揚げを入れた「ソイむす」を渡す路上支援をしていらっしゃいます。

ふれあいベジ食堂の店内には、ヴィーガンでありミートフリーマンデーの創設者であるポールマッカートニーのポスターが貼ってあって、ビートルズの曲を始め、心地よいロックが流れています。

今回のメニューは、もちろん全て植物性100%のメニューで、ソイむすにソイミートの唐揚げ、トマトと玉ねぎのマリネ、キノコのクリームパスタ、ショコラプリンでした。すべて美味しくて、大人300円は信じられない!

来た時は女性客が3人談笑していて、みんなが集まる憩いの場となっていました。そのうち二人はヴィーガンではありません。

この店の温かさと居心地の良さは、目的を問わず人を呼ぶのかもしれません。そうしているうちに、小城さんがホームレス支援を終えて風まちサロンに帰ってきました!

さっそくインタビューです。今日はよろしくお願いします!

 

小城さんの呼びかけで、2017年の3月から、内閣府で週に一度、ヴィーガンメニューが出されるようになりましたね。ミートフリーマンデーなのに、金曜日なんですね。

そうですね。月曜日にしてしまうと週末に仕込みができないので、金曜日だけやっています。でも、ゆくゆくは週2、3に増やしていきたいと思っています。

 

内閣府食堂に続き、東京都庁、ついに外務省の食堂でもヴィーガンメニューの扱いが始まっていますね!

はい。最近は職員、世の中のベジタリアン食の認知度も上がっていますし、東京都庁でも、内閣府食堂のベジタリアンメニュー導入にインスパイアされて、MFMAJがポールマッカートニーと小池都知事との仲介をし、2018年10月より都庁食堂でも毎週月曜日にベジメニュー(動物性食材不使用・ヴィーガン)の提供を始めました。

都庁食堂にも毎週月曜日ベジメニューが導入!一般の方もアクセスできます。

 

ミートフリーマンデーオールジャパン(MFMAJ)はどうやってできたんですか?

もともとMFMAJは、日本ベジタリアン協会が2009年に始めたミートフリーマンデージャパン・キャンペンを母体に、2015年に、NGO団体ベジプロジェクトジャパンやアニマルライツセンターなどが加わる形で拡大発展したものです。ヴィーガン、ベジタリアンを推奨するすべての団体や個人に開かれた共同キャンペーン体として活動しています。

開かれた共同キャンペーンなのですが、誰かが運営を行わなければいけないということで、私を含め数名のボランティアが運営を担っています。

今までは環境保護の観点からベジタリアン食を勧めるという見方はさほど強くありませんでしたが、2006年の国際連合食糧農業機関(FAO)報告書以来、世界的にその傾向が強くなってきました。こうした流れの中で、政府が一度、主に環境保護を打ち出してベジタリアンメニューを導入するなど、行動に移すことによって、社会に刺激と活力を与えるのではないかと思いました。

数年前はベジタリアンはあまり受け入れられておらず、ヴィーガンを知らない人がほとんどでしたので、日本の内閣府食堂でヴィーガンメニューが導入されたときは、国内外で大きな話題になり、日本のマスコミ各社が取材に訪れ、また、2017年3月、イギリスのミートフリーマンデーサイトにも関連記事が掲載されました。

日本政府の公式な見解として、当時の河内官房長のコメントが載り、歴史に残る出来事だったと思います。そこでは環境や動物のことも言及されています。

上記で言及したFAOも、2006年に畜産と環境について発表していますし、去年韓国で開催されたIPCC(気候変動に関する政府間パネル)でも、環境悪化を防ぐために個人がとるべき行動として、肉や乳製品の購入を控えることが明記されているので、国際機関では、畜産と環境の関係は当然の事実となっています。したがって、日本政府も何か行動を起こさなければいけないと。

しかし、例えば農林水産省でしたら、肉を否定したら、畜産業そのものの否定になってしまいます。だから環境保護のために肉を控えるというアプローチが、民間から最も非難が出ないだろうと思います。

 

日本人の、畜産と温暖化や水不足の問題の認知度がまだまだこれからだと思いますが、その点については日本政府はどう思っていますか?

あまりよくわかっていませんね。なので内部から、いろんな形でアプローチして啓蒙していく必要があります。丁寧に説明すると、みなさん割とすんなり受け入れてくださいます。

ヴィーガンと言うとハードルが高くなってしまいますから、自分の行動の選択が、地球保護に繋がっているという、「レスミート(お肉を減らそう)」を伝えていきたいと思います。

 

ほかに企画していることはありますか?

6月後半には、日本でミートフリーマンデーナイトという音楽イベントを企画しています。

MFMキャンペーンの提唱者であるポールマッカートニーやビートルズの音楽でロックに楽しくベジを広めています。すでに8回やっていて、続けることに意味があると思います。

それと今、プラスチックの廃棄が問題になっていて、海を汚しています。国もプラスチック利用を減らさなければいけません。

檜原村(ひのはらむら)という東京都の小さな村で、環境に優しい麦ストローを作っていて、それを内閣府食堂がいち早く使うことになりました。

先日、私も麦踏みに行ってきました。紙ストローもいいのですが、においが残ってしまうことがあり、麦ストローのほうが美味しく飲めるだろうなと。東京都の脱プラアイデア優秀賞ももらってますし。

麦ストローは、乾燥させた麦を切って煮沸消毒したもので、飲んでいると、地球に優しいなぁと思えて気持ちよく飲めます。ただ、まだ原価が一本30円と高いのがネックですが、内閣府が使うことでプラスチックを減らすための象徴的なものになり、代用品の普及につながると思います。ベジメニューに麦ストローを使うことで、エコのメッセージがかなり高まると思います。

 

内閣府食堂でいち早く実用化された麦ストロー

 

レスミートをどうやって広めていきたいですか?

普段お肉を食べている人に、ベジにならなくていいからとりあえず食べてみて、とベジタリアン料理を食べてもらって、「意外といけるじゃん!」と思ったら、たまにでいいからこっちを食べてよって勧めて、徐々に環境と畜産に関して知ってもらって、レスミートにシフトしていってほしいです。

この食堂にあるソイむすは、名古屋の天むすのように、ソイミートの唐揚げをおむすびにしたものです。始めはホームレス支援のメニューでしたが、「このおむすび美味しいね〜!」と、ものすごく評判がいいんです。それで、内閣府食堂でベジメニューを作ってくださっているニッコクトラストさんにソイむすの商標登録を依頼しました。

人にも地球にも優しい、新時代のおむすびです。

注:この「ソイむす」、先日の東京ビーガン&グルメ祭りで販売され、午前10時の開始からなんと2時間半で300個が完売したそうです。

 

徐々にベジタリアン、ミートレスが広まっていくといいですね。今後どのような活動をしていきたいですか?

色々な団体がいて、険しい道をまっすぐ進む人たちもいると思います。

色々な道があっていいと思います。それを管理するのがそれぞれの団体です。

私は政府内の人間ですから、公平な立場で国や自治体にアプローチをし、楽しいロックと美味しい食事で、世の中にミートレスを広げていきたいと思います。

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内閣府のお仕事にホームレス支援、ミートフリーマンデー活動など、”ベジインフラ”を作るため、超多忙な小城さん。この度はインタビューを受けてくださりありがとうございました!

寄稿:チームプランツジャパン Rina