#原発 #有害物質

放射能汚染水を海洋放出しないで

東京電力福島第一原発事故から8年たっても増え続ける…

参加する

東京電力福島原発サイトを覆うタンク群。

見るたびに、絶対、この中の放射能汚染水を海に捨てさせてはいけない、と思います。

東電福島第一原発

国際法は、国境を越える汚染の防止を求めている。

国際法は、国境を越えておこなわれる重大な汚染の防止を求めています。

 

1982年に採択された「国連海洋法条約(UNCLOS)」第194条(2)は、
「いずれの国も、自国の管轄又は管理の下における活動が他の国及びその環境に対し汚染による損害を生じさせないように行われること並びに自国の管轄又は管理の下における事件又は活動から生ずる汚染がこの条約に従って自国が主権的権利を行使する区域を越えて拡大しないことを確保するためにすべての必要な措置をとる」としています

つまり、国境を超えて環境破壊の被害が出ないように、あらゆる手を尽くしてください、ということです。

昨年、日本政府は汚染水をどうするかについて報告書をまとめて選択肢を5つ示しました。

地層注入、地下埋設(コンクリート固化)、海洋放出、 水蒸気での大気放出、水素での大気放出です。

これらは自然環境の中に捨てるものです。とくに海洋放出は、日本が管轄する区域を超えての汚染の拡大にあたります。そうしないための措置をとるべきです。

汚染水の「排出基準超え」問題が2018年9月に発覚してから、環境放出への反対の声が高まり、現在国の委員会で長期保管という選択肢が検討されつつあります。

あくまでも環境に放出することのないよう、注目していきましょう。

詳しくは>>「東電が汚染水を海に流してはいけない4つの理由」

 

薄めて流してはダメ

また、同じ国連海洋法条約の第195条では「いずれの国も、海洋環境の汚染を防止し、軽減し又は規制するための措置をとるに当たり、損害若しくは危険を一の区域から他の区域へ直接若しくは間接に移転させないように又は一の類型の汚染を他の類型の汚染に変えないように行動する」とあります。

タンクの中の放射能汚染水を海に捨ててしまうのは、危険の移転にあたるのではないでしょうか。
そのまま流せば日本の排出基準を超えるけど、「水で薄めて海に放出して構わない…」 日本の原子力規制委員長の更田豊志さんは、かつてそんなことをいいました。

どうしたら放出できるか、ではなく、放出しないために「行動する」ことが求められています。

 

2011年にした約束

2011年、東電福島原発事故発生直後、日本は「継続的な海洋モニタリングの維持と強化、放射性物質の拡散の影響の調査と決定、調査結果の公表に全力を尽くす」、 「海洋への流出を最小限に抑える方法を研究する」(LC / SG 34/15の付録8)とロンドン条約/ロンドン議定書締約国会議の場で約束しました(注1)。

 

2018年のロンドン条約/ロンドン議定書締約国会議でのやりとり

2018年11月に開催されたロンドン条約/ロンドン議定書締約国会議にオブザーバーの資格で参加したグリーンピースは、日本政府の2011年の発言に触れた上で、汚染水の処理がうまくいかなったこと、また、汚染水の海洋放出が選択肢にあがっていることについて、地域的にみても国際的にみても、深く憂慮すべき事態であると発言しました。

そして、1990年代にロシア軍が放射性液体廃棄物を日本海に投棄していたが、それをやめることができたのは、当時、日本をはじめとする国際的な協力があったからこそだったと述べました(注2)。

これに対し、日本政府の代表団は、「当該の件はロンドン条約/ロンドン議定書の範囲外ジ(注3)と承知しているものの、廃液の最終処分については決定されていない、地域の住民や專門家の意見を聴取している最中であり、最終処分の方法を検討中である」と述べました。そして、「最終処分がいなかる形になろうとも、放出する際の放射能のレベルはトリチウムを含め、規制で許可されている値以下になる」と述べました。そのために東電が再度の処理を行うとも報告しました。そして、最後に、これらの廃棄物管理を今後どうするかについては透明性をもって国際社会に説明し続けることを約束しました。

こうした日本政府の代表団の発言に続いて、韓国政府の代表団が、日本による情報提供に感謝の意を表し、放射能汚染水が海洋に放出される可能性は、近隣諸国の重大な関心事であり、引き続きの情報共有を歓迎するとしました。

会議を運営している国際海事機関(IMO)もまた、同様に日本に感謝を表し、継続的な情報提供に期待を寄せました。

 

IMO

IMOホームページより

日本政府は引き続き、国際社会に説明を

グリーンピースは、8月2日、秋に開かれるロンドン条約/ロンドン議定書締約国会議の場でも日本政府が丁寧な説明をおこない、国際社会に情報を共有することを期待する意見書を国際海事機関に提出しました(注3)。

日本政府に対しても非公式に事前に質問を送っています。

ロンドン条約/ロンドン議定書締約国会議(10月7日〜11日)には、グリーンピースも参加します。今年も東電福島原発敷地内にたまり続ける放射能汚染水について、注意を喚起します。

 

日本の国内からも声を

日本政府は、国際社会に「地域の住民と専門家の意見を聞いているところ」と説明しています。「汚染水を海洋放出しないで」の声を、いっしょに届けませんか?
▼いますぐ下のボタンをクリック。20秒で出来るアクションです
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注1:第40回ロンドン条約/第16回ロンドン議定書締約国会議 報告書より
上記のやりとりについては、元の英語からグリーンピースが翻訳しています。

注2:グリーンピースは、1993年にロシアが放射性廃棄物を日本海で海洋投棄している現場を明らかにしました。 その結果、国際的な批判が高まり、ロシアは投棄を中止。同年、 ロンドン条約締結国会議で放射性廃棄物の海洋投棄全面禁止が決議されました(ただし陸上からの排出は除く)。日本政府は、ロシアに対して、液体放射性廃棄物の処理施設の建設を支援するなどの協力をしました。

注3: ロンドン条約では、船で海に運んで投棄することを禁止していて、陸上からの放出は適用範囲外。

注4: グリーンピースによる意見書