ホリデーシーズンにプレゼントをあげたい。年末のセールで何買おうかな？ 新しい年に向けて新しい何かが欲しい！ そんな思いで買ったモノ、いまどこにありますか？ いまも愛着を持って大切に着ていますか？ 使っていますか？
私も、学生の時は、「安いから」という理由で洋服を買ったり、ストレス発散のような形で衝動買いしたり、シーズンごとのセールによく目を奪われていました。でも、そういう理由で買った洋服は、愛着が湧かなくなったり、すぐ状態が悪くなってしまって、「リサイクル」という名目で手放すこと多かったです。
グリーンピースのレポート『TIME OUT FOR FAST FASHION』によると、2000年の「ファストファッション」の出現以来、人々は2倍の服を購入するようになり、服を以前の半分の期間しか着なくなりました。
他にも、
- 衣類の購入と使用は、製造、物流、洗濯、乾燥およびアイロン加工などの工程を含めると、世界のCO2排出量の約3％を占めている（年間8億5,000万トン以上）。
- 比較的安く、いまや60％の衣服に使われているポリエステルの使用によるCO2排出量は、綿のほぼ3倍になる（2015年時点。ポリマー生産用の化石燃料の使用を含む）。
- ポリエステルは簡単に分解されないため、洗濯するたびに合成マイクロファイバーが衣服から放出され、最終的に川や海に流れ込み、分解されるまでに数十年かかる可能性がある。
おしゃれを楽しむ一方で環境への影響が生じています。
グリーンピースは、きちんと手入れをしたり、直したり、スタイルを変えたり、友人と交換たりして楽しみながら、服をより長く着る工夫をすることが一番簡単で誰にでもできる解決策の1つだと考えています。衣服の寿命を倍（1年から2年）に伸ばすだけで、温室効果ガスの排出が年間24%削減されます。また、古着を買うことによっても同様に、製造過程におけるエネルギー 消費を節約することができます*1。
2018年、大手高級ブランドが売れ残った商品（約40億円相当）を焼却処分してブランド価値を守っていたことが明らかになり、ファッション業界のサステナビリティについて大きな波紋を広げたこともありました*2。高額な値札がつき、まだ誰も使っていないものが大量に捨てられていると考えると、モノの価値や消費について考えさせられます。
そんな問題の解決策を実践するため、この冬、一人ひとりのクリエイティビティを活かし、消費と気候変動への影響に対し、ポジティブで楽しい解決策を世界中で実践するムーブメント「MAKESMTHNG」をはじめます！ 多様なバックグラウンドを持つ人々が知恵やスキルを共有し、セカンドハンドの楽しさを発信したり、一緒に作ったり、直したり、交換するような場をつくっていきます。愛着のあるものを、長く使ったり、新たなモノに生まれ変わらせたりすれば、手に取るたびにワクワクが増していきますよね。
新しく買うより古着を選ぶ、破れたり壊れても新しいものを買うんじゃなくてお直しする、仲間と愛着のあるモノを交換する、どれも小さなアクションかもしれませんが、小さなアクションの積み重ねと広がりが大きな変化を作ります。この機会にできることから一緒に始めませんか？ 世界中の小さなアクションやクリエイティブな投稿を、#MAKESMTHNG で発信しているので、ぜひ見てみてください！
今日からできるMAKESMTHNG
- 新品を買う代わりに、古着を選ぶ：発掘するのは楽しいし、個性的！新たな生地を使わず、日本の伝統美を生かすこんな靴の製造も
- 友達と服を交換する：身近にかわいい発見があるかも！ 服の交換会に参加したり主催したい人は「xChange」というサイトを見てみては？
- 特別な日だけに必要なものはレンタルする：最近ではパーティーに着ていくドレスをレンタルできるようになり、クローゼットも省スペースできるうえお財布にも優しくて便利！
- プレゼントを手作りしてみる：DIYアイディアがたくさん集まっている「DIYers」、DIY好きにはたまらない！ お菓子など食べられるものも気持ちがこもった贈り物になりますね。
- 専門技術に触れて、作り手や工程を知る：にっぽんてならい堂では、「生活者である私たちが、道具が持つ物語を知り、”こころ良い生活”を手にいれる」ことを広めるため、作り手の職人さんから直接学べるワークショップを随時開催しています。自分が作ったらずっと大切にでき、他のモノの価値も自ずと見えてくるはず。
- 破れたりデザインに飽きたら、自分で直す、洋服のお直しショップに持ってく：ただ直すだけじゃなく別のものに作り変える「アップサイクル」できるお店も増えているんです。
他にも「エシカル消費」「DIY」「アップサイクル」「古着アップサイクル」 などのキーワードで検索するとたくさんのアイディアが出てきます！ ＃MAKESMTHNGで検索するのもお忘れなく。
*1: 数値や出典などの詳細はレポート『TIME OUT FOR FAST FASHION』をご覧ください
