大学内外で環境アクションをしている学生個人・グループにオンラインでインタビューする本企画。第2弾は、今年大学の外国語学部を卒業した小針早貴さんにお話を伺いました。在学中、留学先の大学で刺激を受けた小針さんは、キャンパスでのペットボトルごみを減らすために、大学構内に給水機を設置することを求めて一人でキャンペーンをはじめました。

アメリカ ユタ州の州立公園で ※写真提供:小針早貴さん

私たちが小針さんに出会ったのは昨年のこと。原宿で毎月開催されているキャットストリートのクリーンアップ活動に参加した時でした。小針さんは自身が務めるアウトドア・アパレル企業「パタゴニア」のショップへの通勤前にクリーンアップに参加していましたが、もともと給水機を増やす活動に関心を持っていた小針さんと、東京都に給水スポットを増やすための活動をしていたグリーンピースのスタッフが意気投合したことがきっかけで繋がりました。私たちは小針さんの行動力、情熱や想いに深く共感し、今回のインタビューをお願いしたところ、快く引き受けて頂きました。

アメリカの大学では当たり前にあった、給水機とペットボトルフリー生活

– 環境に関心を持ったきっかけは何でしたか?
もともと動物が好きだったのですが、動物を大事にする上で、環境問題について考えることは必要不可欠だと気づいたのがきっかけでした。

– 大学在学中にキャンパスで給水機を増やす活動をされていたそうですが、どんなことがきっかけで始めたのですか?
アメリカに留学していた時に、キャンパスにはマイボトルが使える給水機が色々なところにあって、これが日本にもあったら絶対いいと思いました。学生もマイボトルを手にぶら下げて持って歩いていたりして、ペットボトルを持っている人はほとんどいなかったです。日本に帰ったら、自分の大学でもやってみたいと思いました。

埼玉県の日和田山の山頂でコーヒーとシリアルバーで一休み ※写真提供:小針早貴さん

日本の大学でも給水機を広めたい!

– 帰国後はどんな活動をされたのですか?
大学の友達向けにインスタで「キャンパスに給水機があったらどう思う?」とか「留学先では給水機がたくさんあったけど、自分たちの大学にもあったら良いよね。」みたいなことを、ストーリーで出したりして、署名活動も行いました。

– どのくらいの反響がありましたか?
友だちや知り合いがシェアしてくれたり、それが広がって知らない後輩の学生から「応援してます!」と突然DM(ダイレクトメッセージ)が来たり、予想以上に広まって驚きました。100人ぐらい署名が集まれば良いなと思っていたけど、最終的には短期間で200を超えることができました。

– それだけの反響があったなんて、すごいですね。
はい。ただ、帰国して活動開始から卒業まで1年もなかったので、その短期間だけでは難しかったなと思っています。あと、私は思い立ったら気持ちが高まって行動してしまうタイプなのですが、もっと学校側の立場とかを考えて行動すればよかったなと少し反省もしています。もちろん学費を払っているのは学生側だけど、色々進めてくれているのは学校側なので、予算とかのタイミングもありますし。勝手に署名をしちゃったこともあって、一度お叱りのメールなども頂いてしまったこともありました。

– やってみて良かったことはどんな事ですか?
色々な人たちに少しでも伝わったことです。インスタアンケートに投票してくれた人や署名してくれた人たちの中にも、やっぱりペットボトルは普通に持ち歩いていたり、必ずしも日々行動に移しているタイプではない子たちもいたんですが、それでもみんなの心のどこかには環境に対する意識があることが分かって本当によかったです。学校が変われば、すぐに変われる学生たちはいるのだと思いました。

あと、卒業した先輩が助けてくれたり、大学の先生の中にもサポートしてくれる人たちがいました。先生の中には学生の意欲を大事にしてくれたり、環境意識が高かった人たちもいて、先生達と協力することも大事だと思いました。

やはり、こういう活動をしている人は「意識高い系」と思われている感じがします。「やっても変わんないでしょ」とか。なので、みんなが取り組むことで、根付かせていく必要があると思います。アメリカで、サーモンを守って綺麗な川をつくるためのボランティア活動に参加した時は、休日にもかかわらず、親子連れや友達同士など、本当にたくさんの人たちが参加していて、日本と全然違いました。アメリカでそれを知れたのも良い経験でした。

米国ワシントン州シアトルから北上して約2時間のBellinghamという小さな町が私の留学先でした。そこで参加した公園の環境を整えるボランティアでの一枚。 ※写真提供:小針早貴さん

人に伝えることがやりがいに

– 今後についてはどう考えていますか?
いまはアメリカ留学前から働きたいと思っていたパタゴニアで店舗スタッフとして勤務しています。帰国後にアルバイトをはじめて、今後もしばらく続けたいと思っています。他の企業の事はわからないのですが、パタゴニアではみんなの意識がとても高くて、いつもチームや担当の人たちが働きやすい職場環境を整えてくれています。例えば、少しでもスタッフがごみを出さなかったり、余計なものを買わずに、仕組みを考えてくれたりと、それぞれがやっているというよりは、チームで勉強して蓄えたり考えたりしたことを実践していて、ファミリー感がある良い職場だなと思います。

Bellinghamで初めてのシーカヤックを体験 ※写真提供:小針早貴さん

今の職場のどんな所にやりがいを感じますか?
自分が学んだことをお客さんにシェアして、反応が返ってくることにとてもやりがいを感じます。昨年の冬、POW(外部サイト)という団体が白馬のスキー場を再生可能エネルギーで動かそうというキャンペーンをしていて、それにパタゴニアも協力していました。その際、店舗でお客さんにキャンペーンのお話しをしていたら、本当に様々な反応がありました。自分で説明したことでお客さんに変化があったかどうかは見れないけど、自分が思うことを伝えてその場で反応があるということに、とてもやりがいを感じます。

もともと環境に関心があってパタゴニアに入ったので、今後も自分で色々体験しながら学んでいきたいです。

オレゴン州にある Cannon Beach での一枚です。Haystack Rock という大きな岩の前で撮りました。大きな干し草の山の様に見えることから Haystack と名前がついたみたいです。 ※写真提供:小針早貴さん

– 小針さん、ありがとうございました。
お話しを伺っていて、想いを行動に繋げ、そこから学んで前に進んでいく小針さんの姿はとても輝いて見えました。「まずは自分にできることをしてみる」というのは、実はなかなかできなかったすることも多いですが、小針さんは時に悩みながらもそれを日々実現されています。行動の仕方も、考え方も人それぞれです。でも、自分がいる場所で、自分ができることをしていくことが、新しい繋がりを生み、大きな変化に繋がっていくと思います。小針さんとお話しをさせて頂いて、そんな大切な事を改めて考えることのできた貴重な機会になりました。

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