太平洋クロマグロ(本マグロ)がピンチ!シリーズ
残り4%!
「妊婦さんマグロ」も一網打尽
■ 「養殖」表示に隠された真実
ルールを作ろうとしない韓国
---

こんにちは。海洋生態系担当の花岡和佳男です。

寿司の主役、太平洋クロマグロ(本マグロ)が大ピンチです!ニホンウナギもそうでしたが、なんで和食の代表格が次々と危機に直面していくの?

そこでブログシリーズ緊急企画!太平洋クロマグロについて、まずは一緒に問題点を知って、どのように子供たちに残していけるのか、その方法を見つけていきましょう。

第四回目の今回は、「養殖マグロ」についてです。残念ながらここにも大きな問題が潜んでいます!

 

「養殖」表示に隠された真実

「海で太平洋クロマグロが減っていることは分かった。でも『養殖』のものだったら問題ないでしょ?」と思われる方は多いと思います。それは「養殖」という言葉に、生態系や資源量に影響を与えず計画的に生産されているというイメージがあるからではないでしょうか。

残念ながら、本当は「養殖」と記載されて売られているマグロの大部分が、マグロの赤ちゃんや子供を海から大量に獲ってそれをいけすで太らせて流通させる「畜養」によるもの。当たり前のことですが、海に卵を産む前のマグロを大量に獲ってしまえば、自然界のマグロは減る一方で増えることができません。つまり、この「畜養」は、問題の解決どころか、問題を一層深刻なものにしてしまっているのです。

 

このマグロの赤ちゃんや子供を海からたくさん獲りすぎてきたこともあり、太平洋クロマグロは今、もう初期資源の約4%しか海にいないとされています。たった4%しかもう残っていないのです。このままではすぐにいなくなってしまいますよね?

 

「お客様」「消費者」である私たちにできること

スーパーや回転寿司店などは、このような情報を消費者に提供していません。私たち消費者は、知らないうちに太平洋クロマグロ激減に加担されられているのです。そんなの嫌ですよね。

スーパーは「お客様の声」にとても敏感で、一通の「お客様の声」に10から100の需要があると考え動きます。なので皆さん、ぜひ一緒にスーパーマーケットに「絶滅危惧種や乱獲された魚を売らないでください」「持続性が担保された魚を積極的に売ってください」などの声を届けましょう。その声を国内大手スーパー15社に届けるオンライン署名「おさかな貯金」に、ご参加ください!

 

--
関連記事
マグロが絶滅しそうって本当なの?漁師さんたちに聞いてみた
スーパーマーケットが薄利多売する太平洋クロマグロの未来