【佐藤潤一の事務局長ブログ】

皆様からのあたたかいご支援、ご協力のおかげで、2014年もグリーンピース・ジャパンは皆さまとともに重大な環境問題に取り組むことができました。

特に、今年から開始したミツバチなどの激減の原因とされるネオニコチノイド系農薬の国内規制を目指したキャンペーンや、原発の再稼働を止めるための活動には、多くの方にご参加いただきました。おかげさまで、ネオニコ系農薬の規制緩和、原発の再稼働の両方において、世論の高まりをうけてをその動きを遅らせることができています。

スタッフ一同、心より感謝申し上げます。まことにありがとうございました。

しかし、秘密保護法の施行、集団的自衛権の解釈変更、沖縄県辺野古への新基地建設、TPP推進、原発再稼働と輸出、温室効果ガス削減目標の引き下げ等々、安倍政権下で進められた様々な政策は、環境、平和、民主主義という私たちの生活の根幹を確実に悪化させています。今月行われた衆議院議員選挙の選挙結果を考えると、、来年以降の日本社会の行方が非常に心配です。

そんな国レベルでの不安をよそに、地域レベルでは、さまざまな明るい取り組みが広がっています。地域社会に根差した自然エネルギーや、有機農業をベースとした町づくりは、これまでにないスピードで着実に根付いてきています。沖縄県の県知事選挙、そして衆議院議員選挙では、辺野古への基地建設反対候補が当選しました。市民の政治参加がもたらした結果だと思います。

 

2015年は、地域社会からはじまる小さな革命が、筍のように力強く、かつ無数に育つ年になるのかもしれません。グリーンピースもその一翼を担いたいと考えます。

私たちは、国際環境NGOとしての強みを生かし、地域レベルでの活動に従事されている多くのサポーターさんや一般の方々と世界中の成功例などを共有し、その成功に向けて協力していきます。また、大手企業のサプライチェーンの見直しを迫る活動にも力を入れ、エネルギー、農業、林業、水産業を主テーマとして、より環境に影響のない生産、消費活動が当たり前になるアジア市場の形成をめざしていきます。

最後に、2015年は、広島・長崎に原爆が投下されてから70年という節目の年となります。この節目の年だからこそ、平和を脅かす政治の動きに歯止めをかけなくてはいけません。グリーンピースは、平和の分野にも積極的に取り組みます。

2015年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

グリーンピース・ジャパン

事務局長 佐藤潤一