こんにちは。エネルギーチームの鈴木かずえです。
東海村のパンフレット「東海村の原子力」より。右上の建物群が東海第二原発。
茨城県にある東海第二原発(日本原子力発電株式会社)の再稼働をめぐって、パブリックコメントが始まっています。
ぜひ、クーラーのある部屋でパブコメを書きませんか? (ちなみに私の家にはクーラーがないので、近くの図書館で書きます)
なぜ、パブコメを書いてほしいかといいますと、東海第二原発は、もっとも動かしてはいけない原発の一つだからです。
理由は山程ありますが、今回は4つにしぼりました。
理由① 30キロ圏に96万人どう逃げる?
東海第二原発の30キロ圏には、水戸市の27万人を含め96万人が住んでいます。 原発事故時の大混乱の中で、どう考えても全員が安全に避難することは難しいでしょう。東電福島原発の30キロ圏の人口は14.1万人でした。
「みんなの便利帳」東海第二発電所(茨城県)の場所・距離/原発個別地図 で30キロ圏を指定した地図
理由② 運転期間40年は古すぎる
東海第二原発は1978年11月28日に営業を開始した老朽原発。今年で40年になり、本来廃炉を迎えるべき原発です。
老朽原発には、長年放射線を浴びて金属がもろくなる、設計も古く例えば難燃ケーブル(燃えにくくないケーブル)でないものも使われている(今後取り替えたり対策をとるが不十分)などの問題があります。
理由③ 東日本大震災で被災した原発
東海第二は2011年の東日本大震災で被災しています。原発という複雑な機械のすべてのパーツが健全な状態であるかどうか確認することはできません。
理由④ 東電がお金を出す?
東日本大震災後につくられた規制基準に対応するため、1,740億円がかかります。でも、東海第二原発を運営するのは原発しか持ってない「日本原子力発電株式会社」。東日本大震災で原発が止まり、電気を売ることができないのに維持費用はかかります。その1,740億円を自ら賄ったり、銀行から借りることができず、東京電力と東北電力に出してもらうとのことです。そのような経済状況で、事故が起こったら、果たして対応できるのでしょうか?
パブコメは出すことに意義がある
「パブコメだしても反映されないからなぁ」と思われる方もいると思います。わかります。けれど、出さなければ、再稼働審査について、市民がオーケーと思っていることになってしまいます。
市民が意見を言える制度、パブリックコメントを通して、異議申し立てを、ぜひ、していきましょう。
パブコメの出し方は3通り
政府のウェブのフォームから
こちらのサイトに行き、下までスクロールして、下のほうにある黒色の「意見提出フォーム へ」ボタンをクリックして出てくる、フォームにご記入ください。2000文字まで、となっていますが何通でも出せますので、2000文字を超える場合は、何回かに分けて提出してください。
FAXで
同じサイトの「関連資料その他」の項目にある「意見提出用紙」をダウンロードし記入、または、この用紙の要領でワープロ書きなどしたものを 03-5114-2178 (原子力規制庁)へFAXしてください。
郵送で
上記の「意見提出用紙」に記入、または、この用紙の要領でワープロ書きなどしたものを、下記へ送ってください。
〒106-8450 東京都港区六本木1-9-9 六本木ファーストビル
原子力規制庁 原子力規制部 審査グループ 実用炉審査部門宛て
【締切】 2018年8月3日(金)(FAX、ウェブフォームは日付が変わる夜中の12時より前に十分に余裕をもって出してください)
こちらもご参考に: 「原子力規制を監視する市民の会」発行 パブコメガイド
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