こんにちは。

6月4日に発表した最新科学レポート『滴る毒』から、ポイントをまとめてお送りします。

”ネオニコチノイド系農薬を種子にコーティングしたり、畑にまいたりして使うと、作物の葉っぱから外に染み出る溢液(いつえき)にそれらの農薬が残留することが知られている。そして、ミツバチがその水を飲むことも。”

”これまでに実施された研究によって、ネオニコチノイド系農薬が高濃度で残留する場合があることも指摘されてきた。”

”ミツバチの被害とネオニコチノイド系農薬の関係を調査した欧州食品安全機関も、ミツバチが個体または群れ全体の給水源として、作物の葉の縁から滲み出る溢液(いつえき)を利用すれば、溢液が農薬への曝露経路となる可能性があると指摘している。”

 

グリーンピースも独自の研究を開始。その模様は: 
実験はハンガリーの畑。

① そこに、ネオニコチノイド系農薬農薬のクロチアニジンとチアメトキサムでそれぞれコーティングされたトウモロコシの種をまく。

② 芽が出て、育ってきた苗の中を流れている水は、朝、葉の縁に微細な水滴になって現れてくる。苗の中を流れていた液、これが溢液。

③ その小さな小さな水滴をマイクロピペットで集めていく。露の水滴と交らないように、作業は慎重を期す。一回のサンプリングでとれた量は1.5~2.5ml。

④ その溢液の中のネオニコチノイド系農薬の濃度を分析。

 その結果は:

”クロチアニジンとチアメトキサムで処理されたトウモロコシを、ミツバチが一度訪れるだけでも、急性経口半数致死量をはるかに上回る農薬を摂取してしまうことが明白となった。”

”溢液を巣に持ち帰り、巣を気化冷却するために運び込まれれば、幼虫の育つ巣房に蓄積していく可能性もある。”

レポート「滴る毒」はこちらからご覧頂けます。

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