森林をまもる 問題点と解決策

問題点と解決策

問題点:


© Ulet Ifansasti / Greenpeace

天然のままで人手の加えられていない広範囲な森林生態系を原生林と呼びます。
かつて世界の陸地の半分を占めていた原生林は、過去100年間で次々と切りひらかれ、とくに過去30年間でそのスピードはさらに加速しています。
この間にすみかを追われ絶滅した生物の数は、はっきりと知られていません。

原生の熱帯雨林は全陸地面積のわずか7%を占めるに過ぎませんが、陸上動植物種の3分の2以上がそこに生息しています。

森林は二酸化炭素(CO2)を吸収し、地球の気候を調整する重要な役割をもっていますが、
世界の二酸化炭素の20%近くが森林破壊によって排出されています。

大規模な森林破壊は、地球温暖化を加速させるばかりではなく、森とともに暮らす人々や生き物の命を脅かしています。

解決策:

カナダの森林
© Greenpeace / Richard Brooks

グリーンピースは、2020年までに原生林の破壊をゼロにする目標を掲げ、広大な手付かずの原生林がかろうじて残されているアマゾン、インドネシア、コンゴなどの熱帯雨林に事務所を設け、地元住民と連携を取りながら、国境を越えて森林保護に取り組んでいます。

そしてこれまでの10年間で、大きな成果がありました。

ブラジルの畜産業界との協力や大豆業界と森林破壊を休止することで合意に達したことで、アマゾンの森林保護が前進しました。

カナダのボレアルフォレスト(北方林)の保護のため、交渉を続けてきた国内の主要な木材企業が加盟するカナダ林産品協会とグリーンピースを含めた9つの環境保護グループの間で、世界でもっとも広域で意欲的な森林保護に関する合意が実現。
これにより、7200万ヘクタール(日本の国土面積の約2倍)の豊かな森が未来に残ることになりました。

オランウータン
© Markus Mauthe / Greenpeace

世界最大のパーム油の買い手であるユニリーバ社が、インドネシアの熱帯雨林を破壊してつくられたパーム油を原料に使わないよう方針を変更。
さらに世界最大の食品・飲料会社のネスレ本社も、消費者と向き合う企業としてもっとも包括的なパーム油などの調達指針を掲げ、熱帯雨林とオランウータンの保護をすすめる画期的な方針を発表。
続いて大手銀行のHSBC社やハンバーガーチェーンのバーガーキング社もそれぞれビジネスの方針を転換し、熱帯雨林の保護が大きく進展しました。

2020年までに森林破壊をゼロにする目標に向かって、グリーンピースはこれからも、詳細な現地調査をもとに、森林破壊に関与している企業への働きかけをおこない、森林保護に必要な法制度の整備を政府に求めていきます。

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