こんにちは。海洋生態系担当の花岡和佳男です。

乱獲や汚染などにより破壊される海洋生態系を守り、魚を獲ること・食べることの持続可能性を追求する私たちの活動、新プロジェクトが始まりました。みなさん、新しいウェブページからぜひご参加ください!

世界中の海では今、魚の取りすぎや違法漁業の横行で、魚の姿が消えつつあります。一方で日本の食卓に上る約70%の魚を販売するスーパーマーケットは、乱獲された魚で溢れています。消費者は、乱獲された魚も違法に獲られた魚であっても、情報がないまま知らずに購入していて、子どもたちに残すべき魚までも消費してしまっている状態。そこで私たちはスーパー大手各社に対し、安全で持続可能な魚介類の調達方針の策定を求め、漁業者や消費者と一緒に活動をしています。今回のプロジェクトも、「消費者の声」を大手スーパーや業界団体に届けるもの。

グリーンピースが2013年2月に発表した、国内の大手スーパー5社(イオン、イトーヨーカドー、ユニー、ダイエー、西友)へのアンケート調査の回答を基に作成した「お魚スーパーマーケットランキング2」では、詳細情報の提供を対象スーパーの中で唯一拒否したイトーヨーカドーが最下位にランクされました。これでは魚介類商品の安全性や持続可能性に関する調達方針の有無や詳細も分からず、消費者への情報公開に関する取組体制も整えられていないと言わざるを得ません。私たちはイトーヨーカドーに対し、より消費者を向き安全性や持続可能性を追求した運営をしていただくよう、呼びかけています。

もちろん、問題はイトーヨーカドーだけではありません。大手5社はどこも、安全で持続可能な魚介類の調達方針を作ることにおいて、まだ成長前の「卵」の段階です。みなさん、このプロジェクトへの参加を通じて、「持続可能な漁業で獲られた魚を買いたい」「違法や過剰に獲られた魚は売って欲しくない」「消費者が知って選んで購入できるように、十分な商品情報を公開してほしい」などといった消費者の需要を伝え、この「卵」の殻を割ってヒナをかえし、立派な鳥に育てましょう。