海洋生態系問題担当の花岡です。

 

おさかな大好きなみなさま、ビッグニュースです。

 

過剰漁業により水産資源状態の悪化が著しい昨今、巨大シーフードマーケット、アメリカで、魚食の持続性を追求する大きな前進がありました!

 

大手小売チェーンのコストコ社が、魚介類の調達方針を新たにして発表。新たな調達方針は、クロマグロや大西洋タラなど、資源状態の悪い魚介類12種を今後仕入れないなど、以前のものよりも大幅に環境負荷を考慮し、持続可能な漁業のためのものとなったのです。

 

グリーンピースはこれまで8カ月間に渡って、コストコに対して持続可能な漁業を支えるための魚介類の調達ポリシーを設定するよう働きかけるキャンペーン活動を行ってきました。これらの結果、コストコのCEO(最高経営責任者)に10万通を超える消費者からのメッセージが届き、今回の決定に至りました。

 

下記のビデオは今までのキャンペーンビデオを振り返った総まとめのです。
http://www.youtube.com/user/greenpeaceusa#p/c/2251D1C5F8165238/41/3Ew7tEV8YW4

いままでのコストコのビデオは下記から見られます。
http://www.youtube.com/user/greenpeaceusa

 

三重大学の生物資源学部 勝川俊雄 准教授は「欧米では、持続的に漁獲された水産物を選ぶことが、消費者の責任だという認識が広まりつつある。日本の消費者も、自分たちが食べている水産物の持続性に関心を持って欲しい。持続性を無視した消費を続けていたら、そう遠くない将来、魚が食べられなくなるだろう。」とコメント。私たちがいつまでもおさかなを美味しく食べられるためには、いったいどうすればいいのでしょうか。

 

現在グリーンピースは日本でも、総合スーパー、食品スーパー、居酒屋、回転寿司の各業界大手各社と、魚介類の取扱いについてやり取りを行っています。意識の高い企業がある一方、残念ながら多くは、日本中のお店で同じ魚種を年中同じ価格で販売するために、世界規模で進む破壊的な漁業、過剰漁業を後押ししています。魚食大国・日本の食を守るためにも、この国で消費者に魚介類を提供する企業は、漁業資源の持続的活用に向けての取り組みが求められています。