参議院選挙が終わりましたが、解消されるべきねじれは解消されませんでした。
それは、政治と女性の大きな「ねじれ」です。
今回の参議院選挙で参議院に占める女性議員の比率は18.2%。
衆議院(7.9%)と合わせて1割を少し超える程度で、世界でもかなり下のレベルにとどまります
(世界各国との比較は >>こちら 列国議会同盟の調査2012年)。

女性の影響力が大きくなれば、環境問題をより早く解決できる

女性議員が増えるとなにか変わるの?と思われる方も多いかもしれません。
世論調査を見ると、3.11以降、常に女性のほうが男性よりも脱原発を望んでいることが明らかになっています。その差は大きいときには20ポイントにものぼります(*)。
ということは、女性の声がきちんと政治に反映されれば、脱原発を決めやすくなります。

東京電力福島第一原発事故のあと、ドイツを脱原発に導いたドイツ政府原発問題倫理委員会の委員をつとめ、昨年12月に来日して「脱原発世界会議」で講演会『原発ゼロへ 女たちが手をつなぐ―日常のモヤモヤから政治へ』に参加してくださったベルリン自由大学教授ミランダ・A・シュラーズ(Miranda A Schreurs)さんが、立教大学名誉教授五十嵐暁郎さんとの著書『女性が政治を変えるとき』(岩波書店)のなかで女性の政治と男性の政治の違いについて述べています。
 
 女性の政治は環境、福祉、医療、教育、文化、人権、平和などの「ソフト」な政策が中心で、その中核にある価値は生活、生命、人生である。これらは脱工業化時代に典型的な政策で、コミュニティー全体の利益を増進する。対して男性の政治は公共事業などの「ハード」な政策が中心で、高度経済成長期の時代を背景とし、利益や利権を争奪、党派的な利害関係に根差す。
  だからこそ、大災害からの復興や脱原発、エネルギー政策など、将来の社会にとって重要な課題を考えるときに、女性がリードする政治に注目すべきと。

女性の声がより大きく政治や企業に届けば、脱原発をはじめとする環境問題はより早く、より多く解決できるはずです。

女性がつながりを変えていきましょう
‐「グリーン・ウィメンズ・ネットワーク」にぜひご参加ください-

そこで、グリーンピースでは女性を中心としたネットワークを開始します。女性がつながって、議員・政府や企業に今よりずっと大きく声を届け、変化を起こしましょう。選挙はこれからの政治のスタート地点にしかすぎません。
世界的にな流れでは斜陽産業となりつつある原発に今後もしがみつくのか、それとも早急に脱原発を決めて自然エネルギーにシフトするのか。食の安全を守り持続可能な農業を選択して生態系豊かな自然を未来の世代に残すかどうか。
これからの私たちの動きにかかっています。

そのために「グリーン・ウィメンズ・ネットワーク」は、

  • 各地でお話し会
  • つながり交流会
  • グリーンピースが参加をよびかけるアクションを各地ネットワークで呼びかけ
  • 各地で活動する女性をグリーンピースのウェブやニュースレターで紹介

などを行います。

未来の世代も豊かな自然とともに暮らせるよう、女性ネットワークを各地で広げ、つながって、大きな力にしてゆきましょう。もちろん賛同してくださる男性のご参加も大歓迎です。
ぜひご参加ください


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お話し会は、周囲の方を集めていただいて、グリーンピースの担当者がお話に伺うものです。
人数や場所、テーマなどはお気軽にご相談ください(フォームにご記入いただけると、こちらから折り返しご連絡します)。

リーフレットは >>こちらからダウンロードできます。ぜひ周りの方にも広めてください。


国際女性デー(3月8日)ブログ『今、女性の声が必要です』は >>こちらから


*)朝日新聞2012年3月調査。原発の再稼働に反対する男性47%、女性67%