こんにちは。

農林水産省が3月6日から、遺伝子組み換えカイコ(GMカイコ)を隔離飼育区画で使用することについて、パブリックコメントの募集が始まりました。締切りは4月4日(金)までです。

このGMカイコは、光るオワンクラゲの緑色蛍光タンパク質の遺伝子を組み込み、光る絹糸をつくります。2008年には、この糸でウエディングドレスが試作されたそうですが、光る遺伝子組み換えのウエディングドレスを着たい人は本当にいるのでしょうか…。

審査では、野生動植物に影響を与えない(生物多様性に影響する可能性はない)として、申請した独立行政法人・農業生物資源研究所(茨城県つくば市)に、試験飼育を認めようとしています。

パブコメ募集は、生物多様性への影響が焦点であり、審査報告では、カイコは飛べず人の手により家畜化されていること、外部から生物が入らないような飼育室で隔離することから、野生生物に影響を与える可能性はないことを確認したとしています。

今後、絹糸の主産地である群馬県での大量飼育も計画されていますが、非組み換えの地元のカイコと交雑する可能性はないのでしょうか? このことは、通常のカイコが「野生生物」でないことから基本的に検討はされません。

また食品や医薬品ではないことから、厚労省や食品安全委員会の審査はなく、人体への安全性も論点にはなりません。通常の絹には、湿疹などが出るシルクアレルギー症状が出る人がいますが、この光る絹糸のアレルギー反応等に対する安全性の確認は十分なのでしょうか。

「光る絹糸」の商業利用を肯定的にみる報道も見受けられます。絹糸の生産は一見、健康や環境に影響がないように見えるかもしれません。しかし遺伝子組み換えカイコに限らず、遺伝子組み換え動物も作物も生態系を壊すリスクがあります。最近では、米オレゴン州の農場でモンサント社の未認可の遺伝子を組み換えた小麦が発見されるなど、遺伝子組み換え種子が、一度環境中に放出されてしまうと、コントロールする出来ないことが証明されています。私たちの食と環境を守るためには、全ての遺伝子組み換え作物・動物を禁止することです。

ぜひパブコメであなたの声を届けてください。
農林水産省のページ

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