こんにちは。海洋生態系担当の小松原です。

2月6日に締め切りの水産庁によるミナミマグロについてのパブリックコメントにご協力いただきました皆さまありがとうございました。

結果が出るのを今か今かと待ちながら、毎日パブコメページをチェックしていたところ、2月26日に結果が公開されているのを発見しました!

なんとびっくりすることに.........

集まったコメントはたったの4件。マグロがどれだけ気に掛けてもらえていないかが見て取れますね。パブコメはなかなかハードルが高いのかなと予想してはいましたが、正直もう少し集まってほしかった!


でも待ってください、悲観するのはまだ早いんです。

実は、同じ内容のパブリックコメントが毎年募集されていますが、少なくとも直近の過去3年間は1件ずつしかありませんでした。

なので4件という数はある意味、事件とも言えるのでは!?

水産庁によると「広く国民の皆様から」意見を募集していたらしいですが、私の周りの人たちは誰一人知りませんでした。

「広く」ってなんでしょうね?


 


だいじなのは数より内容でしょ!

そうです。肝心の内容はというと、ミナミマグロは絶滅危惧種なので、そもそも獲るべきでないという共通のご意見。

これに対する水産庁の考えを要約すると.......

国際管理機関が科学的根拠に基づいて算出した量で、資源の枯渇が発生しないことも確認しているので問題ない!

ということらしいです。


たしかに、獲り続けながらでも少しずつミナミマグロの数は増えていくでしょう。でも、自然は人間が簡単に管理できるほど単純なものではないと思いませんか?


水産庁はこう続けます...........

「国民の皆様へのミナミマグロの安定的な供給を確保していきたい」と。


 

パブコメの結果はこちらからご覧いただけます。


 

マグロの中でもインドマグロの名で高級なお寿司やお刺身として食べられるミナミマグロ

 そのほとんどは日本で消費されています。

絶滅危惧種を嬉々として「国民の皆様へ安定的に供給すること」が国の政策としてあるべき姿なのでしょうか?

利益とか国家間のパワーバランスとか権力とか、オトナの事情を抜きにして、やっていることが誇れることかどうかもう一度見つめなおす必要があるように思います。