2014/12/17 グリーンピース声明:規制委は「人と環境を守る」自らの理念に立ち返れ ——高浜原発再稼働、適合審査書案の原子力規制委員会による公表を受けて

プレスリリース - 2014-12-17
国際環境NGOグリーンピース・ジャパンは、12月17日、原子力規制委員会が、九州電力の川内原発1,2号機につづいて2例目となる関西電力高浜原発(福井県)3,4号機の再稼働適合審査書案を公表したことを受けて、下記の声明を発表しました。

国際環境NGOグリーンピース・ジャパン核/エネルギー担当 鈴木かずえ

「原子力規制委員会は、『人と環境を守る』という自らの組織理念に立ち返るべきです。滋賀県が独自に実施した放射性物質拡散予測図(注1)からは、大飯原発の事故時に大量の放射性物質が広範囲に広がる恐れのあることが明らかになっています。原発事故によって、1500万人に飲料水を供給する琵琶湖が汚染されれば、広い範囲で市民の健康が危険にさらされます。

福島原発事故以降、高浜原発3,4号機は現在まで、それぞれ約2年10カ月、3年5カ月もの間、運転停止が続いており、電気供給源として必要ないことは明らかです。原子力規制委員会は、原発事故の影響を受ける可能性のある住民の声を聞き、真摯に受け止めるべきです。

国際環境NGOとして、高浜原発の再稼働について国際的な視点から活動していきます」

以上

グリーンピースは、2012年2月24日より4月末まで、大飯原発3, 4号機の再稼働を止めるために、福井市内に活動拠点として「グリーンピース 福井アクション・センター」を設置、再稼働をめぐる動きとその問題点を福井から全国に発信しました。

注1) 滋賀県が2011年11月に独自に実施。大飯原発で福島第一原発事故級の重大事故が起きたことを想定したもので、近隣府県には結果が提供されていた。グリーンピースは提供をうけた府県(公開されていた大阪府を除く)に対して2012年4月に情報公開請求をし、5月に京都府と岐阜県の分が開示された。
「大飯原発事故時、京都府の広範囲が汚染の可能性 ――滋賀県実施の独自拡散予測図、京都府部分を情報公開で入手」(2012年5月25日発表プレスリリース)

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