こんにちは。海洋生態系担当の小松原です。
きょう6月8日は、世界の海の日「ワールドオーシャンズデイ」です。
このスペシャルな日に、「海にいなくても、24時間海を感じていたい!考えてたい!」そんな海が大好きな Ocean Holic(私もです)のための、Facebookグループを立ち上げました!
海にまつわることを、OCEAN HOLICな仲間とシェアしませんか? 私もたくさんの情報をここでシェアしていきたいと思っています。
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インド洋シップツアーの結果をお知らせ!
マグロだけでなく、サメやウミガメまでも混獲してしまう、海を根こそぎにする漁業「FADs(ファッズ)」。グリーンピースは「海をまもりたい」という40万人以上もの世界の人々の声とともに、このFADsを探すため6週間にわたりインド洋でパトロールを実施。
(写真:インド洋という広大な海でFADsを探すクルーたち)
そのグリーンピースの船、エスペランサ号が任務を終え、マダガスカルに帰ってきました。
(写真:広大なインド洋を航海するエスペランサ号)
結果、たった6週間のあいだに、こーんなに発見しました。
25個のFADs、23個の発信機、92個のブイ、180mの漁網、327mのロープを海から引き上げました。そして、大量のプラスチックも。
(写真:インド洋でFADsを海から引き上げるグリーンピースのクルー)
これら回収したFADsの持ち主は、おもにスペインやフランスの工業的な漁業を行う大型船です。とられた魚は、世界最大手のツナ缶会社、タイ・ユニオン社が所有する、ヨーロッパ市場向けのツナ缶工場に供給されてゆきます。
マーケット側からも「FADs」はいらない!
インド洋での調査と連動して、イギリスやアメリカでは、海にも人にも優しくない方法でマグロを獲っているタイ・ユニオン社の、ツナ缶取り扱い中止をスーパーマーケットに求めるキャンペーンを実施しました。
その結果、イギリスでは日本のイオンのような位置付けの大手スーパーのテスコが、タイ・ユニオン社製品 (John West) の取り扱い中止を宣言。
さらには、高級志向のウェイトローズという大手のスーパーマーケットにも、4万5千人もの消費者からCEOあてにメールが届き、取り扱い中止の宣言につながりました。
タイ・ユニオンにとっては大打撃。消費者とスーパーの「海を想う」真剣な声が伝わったことでしょう。
今も引き続き、最大手のネコ缶メーカーであるマース社や、日本の私たちにはお馴染み「西友」の親会社にあたるアメリカのスーパー、ウォルマートに呼びかけています。
(写真:世界最大のスーパーマーケット、米ウォルマートにメッセージを届けました)
こうして、タイ・ユニオン社がこの問題から目を外らせないほどの大きな動きとなり、ついに問題の解決に向けて動かざるをえない状況になりました。
この変化を起こしたのは、他でもありません、一人一人の消費者です。
(写真:エスペランサ号で活動したクルーたちからの "ありがとう" )
ついに闇に隠されたマグロ産業に光が射し始めました。日本では?
今、日本では消えゆく太平洋クロマグロを助けるためのキャンペーンを行っています。そこでよく耳にするのがこの言葉。
「私一人が行動したって、何も変わらない。」
持続可能な調達方針の導入をお願いしている、企業の皆さまからもよく聞きます。
「自分の会社が取り扱いをやめたって、他の企業が扱っているから同じだ。」
本当にそうでしょうか?
イギリスでスーパーが変わったように、変化はいつも「自分」から始まります。そして「あなた」が変われば、それはいずれ「みんな」になります。私は「いま自分にできること」に挑戦したい。問題を解決できるのは、他の誰でもない、「自分」しかいないのです。
今まさに、私たちを育む豊かな海が、私たちの手によって失われようとしています。目の前に今にも消えゆきそうな太平洋クロマグロがいます。彼らを守るチャンスは、私たち一人一人が持っています。世界海の日の今日、何ができるか一緒に考えてみませんか?
(写真:インド洋で泳ぐシャチのペア)
この時期、お腹の中に卵がつまったマグロまで、根こそぎ獲られてしまっています。未来の世代のマグロまで根こそぎにするような、そんなマグロの獲り方・売り方はやめて…!あなたの声をスーパーに届けてください。
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