レポート『川内原発と火山灰のリスク』

イギリスの原子力コンサルタント、ジョン・ラージ博士執筆のレポート。原子力規制委員会(規制委)の定めた「原子力発電所の火山影響評価ガイド」が、国際原子力機関(IAEA)の定めた「火山安全ガイドライン」を満たしていないこと、そして九州電力が川内原発1,2号機(鹿児島県)の再稼働審査にあたって大規模火山噴火に伴う火山灰などの影響を過小評価していることを明らかにしています。
また、規制委と九州電力による川内原発の火山灰への安全対策が、アメリカの原子力規制委員会に比べ不足していることも指摘しています。

 

 

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本レポートによれば、火山の大規模噴火等、自然災害に対する九州電力の取り組みは国際原子力機関(IAEA)の基準および海外の原発施設での取り組みに比べても劣るものであるということです。ここに取り上げられている問題点は、日本の他の原発にも当てはまりうるものです。

東京電力福島第一原発事故の教訓を学ばず、起こりうる自然災害の影響を軽視するような再稼働適合審査のあり方に対して、専門家たちが鳴らす警鐘を真摯に受けとめることが求められています。

グリーンピースでは、川内原発再稼働の問題に関連して、以下の文書およびレポートを発表しています。

川内原発再稼働差し止め裁判・原告団意見書
『原子力規制委員会の原子力発電所新安全基準の適用と国際原子力機関特定安全ガイドSSG-21, 2012に対する適合性』
執筆:原子力コンサルタント、ジョン・ラージ博士

グリーンピース委託レポート『川内原発における耐震性評価の問題:国際基準と日本基準』
執筆:原子力コンサルタント 佐藤 暁氏