一般的に使用されるプラスチックの多くは、石油由来の原料によって製造されています。限りある化石燃料を原料とするうえ、採掘・生産・廃棄、自然への流出も含め全ての段階でCO2を発生させ、環境に負荷をかけています。
廃棄の環境負荷も大きな問題です。1950年以降世界で製造されたプラスチック製品のうち、これまで63億トンが廃棄物になったと考えられていますが、その約79%、49億トンは埋め立てや投棄によって処分されています。12%にあたる8億トンは焼却処理されており、この時には当然CO2が発生しています。
先進国のプラスチックごみが、リサイクルを名目に途上国に輸出されています。そうしたプラスチックごみのなかには、資源化できないものや有毒性のあるものが混入している場合もあります。結果的に、多くのプラスチックごみが再利用されずに放置され、環境汚染や現地の人たちの健康被害を引き起こしています。日本は世界で一番多くのプラスチックごみを非OECD諸国に輸出しています(2021年)。2017年末までは中国へ、中国が生活由来の使用済みプラスチックの輸入を禁止してからは、タイ、マレーシア、ベトナムなど東南アジアを中心に輸出してきました。
プラスチックはほとんどが自然に還らずただ細かくなっていき、海洋環境に堆積します。現在5兆個ものプラスチック片が存在し、これは地球を400周以上できる量です。
海に流れ込み漂うプラスチックごみは、海の生きものたちにも大きな影響を与えています。例えばレジ袋は、クジラやカメなどがエサと間違って誤飲する例が世界中で報告されており、国連環境計画(UNEP)によると、プラスチックごみは毎年数十万もの海洋生物の死を引き起こしています。
細かくなったプラスチック(マイクロプラスチック)は食物連鎖を通して、人間もからだに取り込んでおり、その健康影響について、多くの研究者が警鐘を鳴らしています。
長年期待されてきた解決策はリサイクルですが、根本的な解決手段にはなりそうもありません。
これまで世界で廃棄されたプラスチックのうち、材料として再生されているものは9%程度。その内、複数回再利用されているのはその中の10%、つまり全体で換算すると、わずか0.9%にも満たないのが実情です。
そればかりでなく、プラスチックはリサイクルの過程で有毒な化学物質の含量を増加させることがわかっています。
一般的に使用されるプラスチックの多くは、石油由来の原料によって製造されています。限りある化石燃料を原料とするうえ、採掘・生産・廃棄、自然への流出も含め全ての段階でCO2を発生させ、環境に負荷をかけています。
プラスチックはほとんどが自然に還らずただ細かくなっていき、海洋環境に堆積します。現在5兆個ものプラスチック片が存在し、これは地球を400周以上できる量です。
海に流れ込み漂うプラスチックごみは、海の生きものたちにも大きな影響を与えています。例えばレジ袋は、クジラやカメなどがエサと間違って誤飲する例が世界中で報告されており、国連環境計画(UNEP)によると、プラスチックごみは毎年数十万もの海洋生物の死を引き起こしています。
細かくなったプラスチック(マイクロプラスチック)は食物連鎖を通して、人間もからだに取り込んでおり、その健康影響について、多くの研究者が警鐘を鳴らしています。
廃棄の環境負荷も大きな問題です。1950年以降世界で製造されたプラスチック製品のうち、これまで63億トンが廃棄物になったと考えられていますが、その約79%、49億トンは埋め立てや投棄によって処分されています。12%にあたる8億トンは焼却処理されており、この時には当然CO2が発生しています。
長年期待されてきた解決策はリサイクルですが、根本的な解決手段にはなりそうもありません。
これまで世界で廃棄されたプラスチックのうち、材料として再生されているものは9%程度。その内、複数回再利用されているのはその中の10%、つまり全体で換算すると、わずか0.9%にも満たないのが実情です。
そればかりでなく、プラスチックはリサイクルの過程で有毒な化学物質の含量を増加させることがわかっています。
先進国のプラスチックごみが、リサイクルを名目に途上国に輸出されています。そうしたプラスチックごみのなかには、資源化できないものや有毒性のあるものが混入している場合もあります。結果的に、多くのプラスチックごみが再利用されずに放置され、環境汚染や現地の人たちの健康被害を引き起こしています。日本は世界で一番多くのプラスチックごみを非OECD諸国に輸出しています(2021年)。2017年末までは中国へ、中国が生活由来の使用済みプラスチックの輸入を禁止してからは、タイ、マレーシア、ベトナムなど東南アジアを中心に輸出してきました。
いつのまにか日本は、世界でも有数のプラスチックごみ大国になっています。日本では、1年間に850万トンものプラスチックが廃棄されています(2019年)。そのうち、約47%を包装や容器類が占めますが、これらはほとんどが使い捨ての用途です。2018年6月に発表された国連環境計画(UNEP)の報告書「シングルユースプラスチック」によると、日本人1人当たりのプラスチック容器包装廃棄量は、アメリカに次いで世界第2位となっています。過剰包装や利便性を重視したライフスタイルが、プラスチックごみを増やし続けるひとつの要因になっています。
プラスチック問題を解決していくために、国や地方自治体の立場からできることのひとつが法律による規制です。都市レベルでの規制に始まり、現在は世界各国で急速にルールづくりが広がっています。日本でもようやく、2020年7月からレジ袋有料化が始まりました。しかし、対応は大きく遅れていると言わざるをえません。世界有数のプラスチックごみ大国として、日本が果たすべき責任が問われています。
「国際プラスチック条約」で
使い捨てにさよなら
リユースの時代を始めよう
近年、プラスチックごみを減らそうと、バイオプラスチックや紙を使った使い捨て容器が注目されています。しかし、こうした代替品が過剰生産されると、環境負荷がかかる場所を、海から森へと移動させるだけに終わる可能性があります。木材パルプの生産量は増え続けていて、すでに森林資源を枯渇に向かわせています。
企業には、使い捨てに依存したモデルからの脱却と、繰り返し使えて長持ちする製品の開発こそが最優先で求められています。そして私たち生活者自身が使い捨て文化から脱却することは、プラスチックごみ問題を解決する最も有効な手段です。
マイボトルやマイカップを習慣に
© Dennis Reher / Greenpeace
量り売りショップなど、
リユース容器を使える店舗や
サービスを利用する
© Dennis Reher / Greenpeace
© Mitja Kobal / Greenpeace
ネットショッピングも
できるだけ簡易包装で
© Mitja Kobal / Greenpeace
「自分で作る」を増やしていく
© Kazuya Hokari / Greenpeace
グリーンピース・ジャパンの活動に参加する
© Kazuya Hokari / Greenpeace
© Greenpeace / Image mill
グリーンピース・ジャパンは、地球規模で起きる環境問題の解決に向けて、世界55以上の国と地域にあるオフィスと連携する日本支部として、活動を続けている国際環境NGOです。
「地球に良いこと」が当たり前のように実践されていく社会を実現するため、グリーンピース・ジャパンは“行動するNGO”として、気候変動への科学的根拠に基づく対策と日本の持続可能な未来を構築することに取り組んでいます。
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