前回の調査に引き続き、大手スーパーマーケット5社で調査を行ったところ、放射能汚染された商品が広く販売されていたことを確認しました。

放射能測定室 シルベク 食品放射能調査
第2回目:冬のお魚調査
(三陸・関東編)
 

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前回の調査に引き続き、大手スーパーマーケット5社で調査を行ったところ、放射能汚染された商品が広く販売されていたことを確認しました。

前回の調査ではブリやカツオ、今回の調査ではマダラやメバチマグロなど、大型魚からの放射性物質の検出が目立ちます。
また、缶詰(サバの水煮)からも、放射性物質が検出されました。
 

調査結果

第三者機関からの検査結果報告書>>
 
放射性セシウムが検出された缶詰(国産さば使用さば水煮)に関して、多くの方からお問い合わせをいただきました。
商品情報は下記の通りです。
製造者である株式会社宝幸には、グリーンピース・ジャパンから結果を報告しています。
さば水煮・天日塩使用
【原材料名】 さば、食塩
【内容総量】 190g
【製造者】 株式会社 宝幸 八戸工場 青森県八戸市大字市川町字尻引前山31-203
 

調査の背景

 

cKazuya Hokari/Greenpeace

 

調査内容


cKazuya Hokari/Greenpeace

<スクリーニング検査について>
「シルベク」で行うスクリーニング検査(精密検査前の簡易検査)には、短時間(30分前後)でセシウムなどの放射性物質が食品に含まれるかどうかを迅速に検査できる、NaIシンチレーション検出器(Berthold Technologies社製 LB 2045)を使用しています。
また、この検査器で正確な計測を行うために必要な以下の作業を、ACRO(フランスの放射能測定専門機関)の協力のもと、導入時から定期的に行っています。

※計数率とは
単位時間当たり(秒や分など、計測器・方法・目的によって異なる)に検出器に入射した放射線の数。
 

グリーンピースの活動

東日本大震災以降、グリーンピースは多くの消費者の方々と共に、政府と大手スーパーマーケットと対話を続け、魚介類商品における放射能汚染の対応強化を要請してきました。

具体的要請は以下の3点:

  1. 魚介類商品の独自の放射能検査を実施し、その結果を公表することで、消費者が選択購入できる十分な情報を提供する(2011年11月17日現在、大手スーパーマーケットで、魚介類の自主検査の実施や検査結果の公開を公表している企業は、イオン一社のみ)。
  2. 政府が定める暫定規制値を安全基準とせず、独自の流通基準を設け公表することで、消費者に安心を提供する(2011年11月17日現在、自主流通基準の策定を公表している企業は、イオン一社のみ)。
  3. 水産庁による「東日本沖の太平洋側で獲られる、魚介類商品の産地表示を『水揚げ港』ではなく『漁獲海域』に徹底する」よう求める通知に従い、消費者に選択購入の基準を提供する。

成果

 

私たち消費者ができること

業界最大手イオンは、グリーンピースの要請に加え、6,000件の消費者の声を受けて変わりました。
スーパーマーケットや小売店、食品製造メーカーが安全な食品を販売する体制を整えるよう、消費者が声をあげて、企業に呼びかけて行きましょう!

 

大切なご支援ありがとうございます

グリーンピースは、東電福島第一原子力発電所事故が起きた直後の2011年3月末から放射線調査チームを結成し、福島で放射能汚染の実態調査を行ってきました。
こうした調査や活動は、全て市民のみなさまのご寄付のおかげです。
一人一人のご寄付が、政府や企業からの援助を受けずに、独立した調査とキャンペーン活動を可能にしています。
ぜひ、グリーンピースをご寄付で支えてください。