第11回目放射線調査
第11回目調査
千葉県の銚子港、鴨川港、和田港、船形港、岩井港、保田港で行った海洋調査
調査結果まとめ
今回の調査では、水質の浄化や多様な海洋生物の生息・繁殖の助けとなる「海の森づくり」を推進している銚子港や東京湾の入口に位置し、南房総国定公園指定区域内にある船形漁港などと千葉県内の多様な環境に位置している漁港から水揚げされた魚を地元の方に提供していただきました。
第三者機関で核種分析を行いましたが、どのサンプルも検出限界値(5ベクレル/キログラム)未満でした。
調査の背景
東京電力福島第一原発事故から18カ月が過ぎましたが、グリーンピースが継続的に行っている福島県および近県での海洋調査でも、魚や海藻などから放射性セシウムを検出しています。
千葉県産の魚は普通に売られているけど大丈夫なの?」との声を受け、地元の方の協力を得て、千葉県内の多様な環境に位置する漁港で水揚げされる魚介類を調査しました。
「ママうみ」プロジェクトは、風評被害や放射能汚染の被害に苦しむ全ての漁業関係者、水産業者そして、あなたの食卓へ「食の安全」を届けることを目的に実施しています。
調査日程
2012年9月3日・4日
調査場所・範囲
千葉県:銚子港、鴨川港、和田港、船形港、岩井港、保田港
調査結果
結論
地域の漁業復興と消費者が「食の安全」を確保するには、水揚げの際に危険な魚と安全な魚とを分別する十分なスクリーニングが必要不可欠です。
政府や自治体が主導してスクリーニングおよび情報提供を強化することで、消費者は魚介類を購入する際に自身の判断基準と照らし合わせて選択することが可能となります。
グリーンピースは、消費者が魚介類を購入する際に選択基準にできるよう「○○ベクレル/キログラム」という具体的数値を、小売段階で表示する事を提案します。そのためには、企業と政府が共に
- 放射能汚染の自社測定
- 第測定結果の数値公表
- 漁獲海域の情報提供
につとめる必要があると考えています。
グリーンピースの今後の活動
- 地元の方と共に海洋調査を計画的に継続します。
- 日本政府に対し、魚介類のスクリーニングの強化、そして魚介類商品販売現場にて放射能汚染の数値と漁獲海域の表示の義務化を要請します。
- 大手スーパーに対し、流通基準(政府による新基準値よりも厳しい値)の策定、魚介類商品の自社検査と分析結果の消費者への公表、魚介類商品の漁獲海域の消費者への公表を要請します。
- 大手スーパーの店舗にて魚介類商品を購入し放射性物質の抜き打ち検査を行います。
大切なご支援ありがとうございます
グリーンピースは、東電福島第一原子力発電所事故が起きた直後の2011年3月末から放射線調査チームを結成し、福島で放射能汚染の実態調査を行ってきました。
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