グリーンピースが非暴力を重んじる理由 ー 過去に実施した非暴力アクションを交えて紹介します
10月2日は国際非暴力デーという、インドを独立へと導いたマハトマ・ガンジーの誕生日です。この日を讃えるということで、グリーンピースが非暴力を重んじる理由をお話ししたいと思います。

グリーンピースが非暴力を重んじる理由
グリーンピースが非暴力を重んじる理由は、相手に対しての要求を明確にする為です。グリーンピースは政府や大企業に対して、環境保護を促すシステムチェンジやビジネスモデルチェンジを働きかけています。暴力的な行動をすると、暴力のみに焦点が当たり、相手へ要求が不明確になります。例えば、声をあげて怒鳴ると、受け取る側は、怒鳴っているという事が印象に残り、要求が不明確で、問題と解決策がわかりづらくなります。そのため、それぞれの地域や社会の考えに合った、非暴力という名の「平和的な行動」を通して、要求を明確にし、システムチェンジ・ビジネスモデルチェンジの重要性を示しています。
非暴力行動(アクション)の例
過去にどの様な非暴力の行動(アクション)が実施されたかをご紹介します。西欧で代表的な非暴力アクションは、黄色い横断幕を掲げたもので、写真で見た事がある方もいると思います。その黄色い横断幕のアクションはそのキャンペーンやその国・時代の考えに合っていると判断し実施された非暴力アクションです。近年、時代の変化とともにアクション自体が変わりつつあり、より受け取り手の心に響く創造力を重視するものを実施する様になりました。近年のアクションの例を紹介します。

2016年6月、イタリア人作曲家・ピアニストのルドヴィコ・エイナウディが、北極海(ノルウェーのスヴァールバル諸島)に浮かぶワーレンベルグ氷河の前で、自作の曲を演奏しました。
「北極のためのエレジー」というこの曲は、北極圏の保護を求める世界中の800万人の声に触発されて作曲されたものです。グリーンピースの船アークティック・サンライズ号は、エイナウディとグランドピアノ、そして800万人の声をスヴァールバルに運び、同年6月20日~24日のテネリフェで開催されたOSPAR委員会に対し、北極圏の国際水域を保護する事を求めました。

グリーンピースのソウル事務所は、2022年8月18日に韓国のソウル森林公園でオーシャン・ドローン・ショーを開催し、人々を巻き込み、8月15日から26日までニューヨークで開催される国連BBMK IGC5で強力な世界海洋条約を締結するために世界のリーダーたちを後押ししました。
刺繍された海:クジラ、ウミガメ、ペンギンなどの海の生き物と、ソウルの空に浮かぶ300機のドローンによる海洋保護のメッセージは、海洋保護の緊急の必要性を強調しています。

2012年、世界80以上の都市で700人のグリーンピースアクションボランティアが、世界最大のファッション小売業者であるZARAに対し、その衣料品とサプライチェーンから有害化学物質を排除するよう要求した。 グリーンピースの最近の報告書「有毒な糸ーファッションの大きな縫い目」は、大手ブランドがいかに消費者に有害化学物質を含む衣料品の購入を強要し、衣料品の製造時および洗濯時の両方で有毒な水質汚染を引き起こしているかを詳述しています。
非暴力アクションに参加するアクションボランティアとは?
上記の様に様々な非暴力アクションがグリーンピース誕生よりも前に行われています。非暴力アクションに参加する人を一般的には、アクティビストと呼ばれ、グリーンピース・ジャパンでは、アクションボランティアと呼ばれており、他の団体と何が違うかは3つあります。
- グリーンピースの理念・ミッション・価値観と合致している
- グリーンピースの非暴力アクションに賛同している
- 長期的に活動できる
グリーンピースでアクションボランティアの募集をしています。もしも興味がありましたら、アクションボランティア説明会にこちらからお申し込みください。アクションの準備や手伝い、参加をしてくれる方を募集しております。アクションボランティアの概要は、以下のページをご覧ください。