国際環境保護団体のグリーンピースは本日、20年以上にわたって産業廃棄物が不法投棄されてきた香川県豊島の投棄現場を視察した。
グリーンピースのスタッフ等6名は、午前11:30頃に現場に入り地元の産業廃棄物対策豊島住民会議の人々から説明をうけた。現場北側の沖合では、同団体の所有するキャンペーン船グリーンピース号が船上に、”Save Teshima — ゼロ・ダイオキシン —「瀬戸内の真珠を救え!」” という横断幕を掲げ、海上抗議を行なった。

現場を訪れたグリーンピース・インターナショナルのブルース・エブラハム は、「考えられないほどの産業廃棄物の量だ。周辺のにおいもひどすぎる。環境保護の面からも一刻も早く撤去されるべきである。これほど素晴らしい自然に恵まれている島を、次の世代に、もとの美しいままの状態で引き継いでいくべきだ」と述べた。
また、グリーンピース・ジャパンの海洋汚染問題キャンペーナー関根彩子は「不適正に処理されている膨大な量の産業廃棄物が現在の状態で放置されていることは許しがたい」
「豊島の問題は、環境庁や厚生省がダイオキシン規制の方向へ動きはじめた主な要因のひとつ。こうした重要な意味をもつ豊島問題を視野に入れてキャンペーンを行なっていきたい」と語った。

同団体は、グリーンピース号で7月よりグリーンピース・ジャパンツアー1996を展開しており、この後およそ1ケ月間大阪、福岡、富山、横浜を訪れる。ツアーでは「ゼロ・ダイオキシン」キャンペーンを行なっていく。
ゼロ・ダイオキシンとは、ダイオキシンを発生させるような製品の製造・使用そのものをなくすことである。一般市民や議員に対してダイオキシンの脅威に対する警告を発し、ゼロ・ダイオキシンの必要性を訴えて、意志表示にむけ行動するよう呼びかけていく。