国際環境NGOグリーンピース・ジャパン(東京都新宿区、以下グリーンピース)は、本日、スターバックス コーヒー ジャパン 株式会社に対し、2025年までの使い捨てカップ廃止を求める要望書を提出しました(注1)。スターバックス コーヒーは4月5日、韓国で、2025年までの使い捨てカップ全廃という国際的にも野心的な目標を発表しています(注2)。廃棄物を出さない循環型経済の重要性が世界中で指摘される中、グリーンピースは、同社が日本で「使い捨てない」持続可能な社会の真のリーダーになることを期待しています。

要望書の概要】
スターバックス コーヒー ジャパンが、2025年までに店内用カップおよびタンブラー利用を合わせたリユース容器の利用割合を100%に高める目標を2021年内に発表することを求める。
・繰り返し使える返却式リユース(再使用)カップの仕組みを早期に全国の店舗に導入する
・店内利用においては、全てマグカップ提供に切り替える
・テイクアウトにおいては、マイタンブラーの利用率を大幅に高める

グリーンピース・ジャパン プラスチック問題担当 大舘弘昌
「プラスチックごみ問題への対応として、大企業などが紙などの使い捨て代替素材へ切替える動きが見られますが、それは誤った方向性です。スターバックス コーヒージャパンが、限られた森林資源を使い捨て製品のために大量生産・大量消費し続けることは、Take-Make-Waste(資源を採取する、製品をつくる、捨てる)という直線型で循環しない経済システムを温存することになります。同社がリユースを基本とした『使い捨てない』ビジネスモデルにいま舵を切ることは、カフェ業界に限らず、その他の国内企業、そして市民のライフスタイルの今後の方向付けをすることになります。韓国のスターバックスでできることは、日本でもできるはずです。同社が、真のサステナビリティーリーダーになることを期待しています」

グリーンピースは、2月15日より国内全店舗で、冷たい飲料のカップをプラスチック製から紙製(FSCミックス認証)に変更すると発表したスターバックス コーヒー ジャパンに対し、使い捨てカップではなく、より本質的な環境問題の解決策であるリユースの仕組みの早期導入検討を求める署名を同月18日より開始し、現在までに5,200人以上が賛同しています(注3, 4)。

(注1)要望書
(注2)Starbucks Stories Asia
(注3)大量使用する用途で事業者が最重視すべきことは、バージン素材の使用を最小限にすることです。やむを得ず必要な場合は、FSC認証素材100%のものが入手可能な最良の選択です。産地によっては認証自体に不備がある場合もあり、法令遵守など補完的な方法が必要です。
(注4)署名「スターバックスさん、プラスチックでも紙でもない、新しいリユースの仕組みを待っています!