2022年上半期に起こった世界の異常気象
この投稿を読むとわかること
日本を含め世界中で猛暑が続いており、世界各地で水害や土砂災害が起きています。気象報道では、「記録的」「数十年に一度」「いままで経験したことのない」といったフレーズを、毎年のように耳にします。今では、豪雨や台風の被害は、当たり前になりました。気候変動は未来のことではなく、いま私たちの生活を脅かす脅威です。今年、世界を襲っている猛暑・豪雨被害を改めて振り返りながら、異常気象がこれ以上悪化しないように、私たちにできることを今日から始めましょう。 |
3月:北インドの熱波

数十人の村人が給水タンクを抱えて待っている(2022年5月11日)© PRAKASH SINGH/AFP via Getty Images
インドでは3月中旬から熱波に見舞われています。5月中旬頃は、バンダ地区では50度近い気温を観測しました。
今シーズンのインドの平均降雨量は3番目に少なくなっています。地元当局は何度も熱波警報を発しています。
4月:南アフリカ 土砂崩れと洪水

地域を襲い、市内の何十もの道路を閉鎖した。(2022年4月12日)©PHILL MAGAKOE / AFP via Getty Images
南アフリカのクワズールナタールでは、60年ぶりとなる豪雨による洪水や土砂崩れによって広範囲にわたり街が破壊されました。
何百人もの人々が命を落とし、無数の家が破壊され、南アフリカのシリル・ラマポーザ大統領は、「今回の豪雨被害は大災害であり、気候変動の一環だ。気候変動対策はもはや先送りすることはできない。
そして他の国々を襲うこうした豪雨災害の悲劇をみてきたが、現在はわれわれが影響を受けている」とコメントしました。
5月:ブラジル 大洪水と地滑りによる被害

豪雨によって引き起こされた洪水と地滑りにより、ブラジル北東部で少なくとも106人が死亡しました。
ペトロポリス市では、集中豪雨によって洪水が発生し、押し寄せた水で家は破壊され、車が流されるなどしました。ペトロポリスの市長は非常事態を宣言するまでになりました。
5月:インド アッサムの洪水

© BIJU BORO/AFP via Getty Images
インドアッサム州のホージャイ地区で大雨が降り、村が浸水してしまいました。アッサム州の22地区で洪水が発生し、約70万人が影響を受けています。
専門家らは、気候変動の影響もあると指摘していますが、急速な工業化などによって異常気象の頻度が高まっているのも原因となっています。
6月:日本 147年ぶりの猛暑を観測

日本でも、連日猛暑が続いています。
東京では6月下旬に6月25日から9日連続で35度を超す猛暑日を記録しました。これは、統計開始以来、観測史上最長となりました。
また、東京以外にも高知県、愛知県、岐阜県でも35度以上の猛暑日が続きました。気象庁は、温暖化の影響によって、地球全体で大気の温度が高くなっているのが原因と指摘しています。
7月:オーストラリア シドニーの洪水で5万人が避難

シドニーでは、4日間で800ミリの雨が降り、今年3度目の洪水が発生し、近辺に暮らしている住人の一部約5万人に避難を呼びかけました。
また、一部の食料生産地域が浸水し、野菜や果物などにも深刻な被害を及ぼしています。
気候危機に対して私たちができること

夏の猛暑、豪雨、巨大台風や干ばつなど、異常気象の原因となる気候危機。
気候の悪化を食い止めるには時間がありません。
グリーンピースはいま、世界中で気候変動問題の解決のための行動を続けています。
そんなわたしたちを支えてくれており、危機感を共有してくださっているのが、サポーターの皆さんです。
国際社会や政府、企業に脱炭素を訴え、解決策や改善策を提示して対話を続けるグリーンピースの活動はすべて、独自の調査による科学的根拠に基づいています。
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