【INC5】11/29 「妥協ではなく英断を」プラ国際条約の交渉加速を求め環境NGO149団体が合同記者会見
韓国・釜山で開催中のプラスチック汚染対策に関する国際条約を議論する第5回政府間会合(INC5)で、国際環境NGOグリーンピースなど、国連の協議資格を持つ環境団体を含む149団体が11月29日、条約交渉の加速を求めて、INC5の会場となっている釜山国際展示場前で合同記者会見を行いました。会見中は、展示場前で大小のバナーを掲げ、実効的な条約実現を各国政府に訴えました。
合同記者会見には、グリーンピースの他、国際的な脱プラスチックネットワークBreak Free From Plastics、国際環境法センター(CIEL)、循環型経済を推進する英エレン・マッカーサー財団など149団体が参加。CIELのシニア・コミュニケーション・キャンペーン・スペシャリスト、ケイト・ボナチーニ氏は「野心の低い国々が交渉を妨害する一方で、高野心連合(HAC)の加盟国は意欲的な交渉姿勢を見せているとは言えません。交渉時間があと36時間しか残っていない今、各国には妥協ではなく勇気をもって、地球と未来の世代の健康を守る条約を締結することを要求します」として、残り3日となったINC5で実効的な条約合意を実現するために、各国政府に条約交渉の加速を訴えました(注1)。
記者会見の間、各団体はそれぞれ「妥協ではなく英断を」「弱い条約は失敗だ」などと書かれたバナーを掲げ、12月1日までにプラスチックをライフサイクル全体で規制する実効的な条約の実現を改めて訴えました。
これまでの各国の協議の状況について、グリーンピース・ジャパンのシニア政策渉外担当、小池宏隆は「INC5の交渉が折り返し地点に来ているにもかかわらず、議論の進行が遅れています。今後何世代にもわたって影響を与えるプラスチック条約を形作るには、あと数日しか残されていません。各国政府には、今週末までに国際プラスチック条約を締結するというゴールを認識し、交渉を加速させることを求めます」としています。
以上
(注1)国際環境法センター プレスリリース(2024年11月29日)