記者会見で会期中の実効的な条約実現を訴えるHAC加盟国の代表ら(釜山、2024年12月1日)

韓国・釜山で開催中のプラスチック汚染対策に関する国際条約を議論する第5回政府間会合(INC5)で、「プラスチック汚染に関する高野心連合(HAC)」(注1)の加盟国は予定された交渉最終日の12月1日、記者会見を開き、会期中に実効的な条約を実現することを改めて訴えました。会見では、フィジー、メキシコ、フランス、パナマ、ルワンダ、EUの代表が出席し、「実効的な条約を作るために立ち上がるのでなければ、非協力的な国には条約交渉から出ていってほしい」と強く訴えました。一方で、HAC加盟国である日本政府代表は、会場に姿を見せませんでした。HACの記者会見について、国際環境NGOグリーンピースのコメントは以下の通りです。

グリーンピース・アメリカ グローバル・プラスチックキャンペーンリード、グラハム・フォーブス(グリーンピース国際プラスチック条約代表団代表)

「プラスチック生産を削減する条項を盛り込むことができなければ、この条約はプラスチック汚染を解決するものにはなり得ず、失敗に終わることになります。今回のINC5での交渉はそれほど、今後の地球環境や人々の健康を守るために重要なものです。各国政府は、プラスチックの生産規制が条約に残るよう、守らなければなりません。歴史的なプラスチック条約を成立させることができるかどうかは、残された数時間の各国政府の決断にかかっています」

以上

(注1)2040年までにプラスチック汚染を終わらせるとの目標を掲げ、持続可能な水準のプラスチックの生産・消費、プラスチックの資源循環の促進、プラスチックごみの適正管理等を追求する国家のグループ