国際環境NGOグリーンピース・ジャパン(東京都新宿区)は、2022年3月2日(現地時間)にケニア・ナイロビで閉幕した国連環境総会(UNEA5.2)にて、2024年までにライフサイクル全体におけるプラスチック汚染に対処する、法的拘束力のある国際協定の制定に向けた議論開始が決まったことを受け(注1)、本日、以下の声明を発表しました。グリーンピースは国連環境総会に向けてオンラインで代表団を派遣しており、会議の動向を注視してきました。

グリーンピースUSA プラスチック問題担当 グラハム・フォーブス

「プラスチック汚染の危機を終わらせたいと願う世界中の数百万の声が、ナイロビにいる国際社会のリーダーたちに届きました。これは、化石燃料の採掘から廃棄まで、プラスチックのライフサイクルが人間や地球に有害な汚染を生み出していることを明白に認めたものです。この結果は、大手石油企業やブランドにプラスチックのフットプリントを減らし、ビジネスモデルをリフィル&リユースへ切り替えるようプレッシャーをかけ続ける、大きな一歩です。グリーンピースは賛同団体とともに、強力な国際協定が署名調印および施行されるまで、プラスチック汚染の無い、きれいな空気と安定した気候のある世界を求め続けていきます」

グリーンピース・ジャパン プラスチック問題担当 大館弘昌

「日本を含め、世界がプラスチック汚染の危機的な状況を認め、大きな一歩を踏み出したことを歓迎します。今後、2024年を目指し野心的な国際協定を実現するために、日本政府には国際社会でのさらなるリーダーシップの発揮が求められます。まずは、4月の『プラスチック資源循環促進法』施行を契機に、国連環境総会で決議した内容に見合った政策を国内でも早急に展開していく必要があります。具体的には、これまでの政策も見直し、使い捨て容器包装の大幅削減のための包括的な規制・リユースの拡大などを迅速に進め、世界の取り組みを後押しするべきです」

(注1)国連環境総会(UNEA 5.2)速報