こんにちは、食と農業担当の石原です。
スーパー6社と生協へ2020年までに半分以上の商品に、オーガニックを導入するよう求める「Goオーガニック署名」に参加してくれた方にご報告です。
昨年5月から今年1月までに寄せられた1万2,034人の声を、大手スーパー6社と生協に提出しました。
(写真はイオンに提出した時)
署名を提出したのは以下の大手スーパー6社と生協。
イオン、ユニー、ライフ、イトーヨーカドー、バロー、成城石井、コープネット事業連合
イオン、ユニー、ライフ、イトーヨーカドー、コープネット事業連合の5社とは、直接面談を行うことができました。
署名では、有機農産物とネオニコフリー(ネオニコチノイド系農薬を使用しない)の野菜・お米の取り扱いを増やすよう、私たち消費者の願いを伝えました。
署名に対する各小売店の方針を聞いたところ、成城石井を除く6社から、面談や書面を通して回答がありました。
各小売店からの回答内容をまとめて報告します。
(各社からの回答一覧はこちら)
3社がオーガニックを増やすと回答
有機農産物の取り扱い方針を増やすと回答したスーパーは、コープネット事業連合、イオン、ユニーの3社。
イオンとユニーは、国産有機野菜の取り扱いを2020年までに増やすと回答。
コープネット事業連合は、有機JAS認証商品や環境配慮、資源保護、労働問題等をクリアした認証商品を拡大する等の回答がありました。
特にユニーは、有機農産物に関して昨年5月のアンケートでは、「取り扱いを拡大するなどの方針は立てていない」と回答していたので、今回の回答は、1万2,034人の署名提出を受けた、大きな前進です。
また、イトーヨーカドーは、具体的な内容は述べませんでしたが、「有機野菜について、導入拡大の方向で検討中」とありました。
ネオニコフリーの野菜・お米、3社が前向き
ネオニコチノイド系農薬を使用しない野菜やお米の取り扱いに前向きな回答をした小売店は、コープネット事業連合、イオン、ユニーの3社でした。
コープネット事業連合は、「生産者団体と協議を重ねており、ネオニコフリーのお米の生産・管理方法について経験を共有してくれる農家があれば、ぜひ会いたい」そうです。
イオンは、「ネオニコチノイド系農薬を含め、できうる限り農薬を使用しない、安全性の高い農産物を消費者に提供できるようにしてまいります」とコメント。
ユニーは、「(前略)使用量を削減するよう関係する農業生産者に要請し、減農薬農作物の取扱いを積極的に推進します」と回答しました。
また、イトーヨーカドーからは、ネオニコチノイド系農薬の言及はありませんでしたが、「農薬の使用量を抑えた農産物の栽培を、生産地・生産者・お取引先に推奨する」との回答がありました。
少し高くてもオーガニックやネオニコフリーが良いなど、消費者からの需要があればこれらの4社はもっと動くことができそうです。スーパーの担当者によれば、スーパー自身も流通など工夫することでコストダウンできるということ。各小売店にはさらなる努力で消費者の「オーガニックを身近なお店で買いたい」を叶えてもらえることを期待します!
ライフとバローは前進を!返事のない成城石井
ライフは、昨年オーガニック食品の扱いを強化した新店舗「ビオラル」を開店しましたが、有機農産物の取り扱いを増やすという回答はありませんでした。
有機については、「PB*(ライフナチュラル)、新業態(ビオラル靱店)などの取組を通じて、地域のお客様 のニーズに沿った品揃えをして参ります」と回答。一方、ネオニコフリーの野菜・お米については、「行政の基準に基づき、適切に対応して参ります」という回答でした。(*編注:プライベートブランド)
また、バローは「対象商品を含む商品取扱方針につきまして、公表の予定はございません」とのこと。
成城石井は面談や回答を繰り返しお願いしましたが、お返事がありませんでした。
これらの企業には、オーガニックを求める消費者の声をしっかりと受け止めてほしいと思います。
あなたの声がスーパーに届いています
消費者が積極的にお店にオーガニックを増やすよう動くことはとても大事。
面談した小売店はすべて、署名による消費者の声を「ありがたい」と受け取ってくれました。
(署名に参加した方への各企業からのメッセージは回答一覧にあります)
あなたがよく使用するスーパーに、オーガニックの農産物はありますか?
各小売店との面談で、本音はオーガニックをもっと入れたいけど、消費者が買ってくれないものをお店に置くことは難しい、という声が多く聞かれました。
消費者の声でスーパーが動き、スーパーが取り扱いを増やすことで生産者は販路を確保できます。
スーパー最大手のイオンは、「12,000人の声はとても大きく、無視できない」といっていました。
2017年も、私たちはネオニコ系農薬の規制を求める活動や、オーガニックを増やす仕組みづくりを続けていきます。安全安心で環境にも優しいオーガニックが、身近なお店で気軽に買える日が来るように。一緒に声を届け続けましょう。