グリーンピース・ジャパンの投稿
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海の幸の今とこれからを語るOcean Talkイベントレポート
今年7月17日(月)の海の日を目前に、グリーンピース・ジャパンは7月12日(水)・15日(土)の2日間にわたって海の未来や“サステナブル・シーフード”をテーマに話し合う「OceanTalk」を開催しました。今回は、白神山地からとれた「こだま」という天然酵母や、小麦粉はすべて北海道産を使用するなど素材にこだわった焼きたてパンを楽しめる、表参道の人気パン店「森の酵母パン・オ・スリール」さん(http://pain-au-sourire.jp/)と、初めてのコラボレーションが実現。(c)KensakuSeki/Greenpeaceイベント当日は、期間限定でコラボしたサステナブルな(生産者や環境に配慮した)サーモンを使ったパンを味わいながら、ゲストとともにわたしたちが食す“本当においしい”海の幸について、終始和やかな雰囲気で語り合いました。(c)KensakuSeki/Greenpeaceサステナブルなサーモンとは今回コラボしたサーモンは、アメリカのアラスカ産のもの。なぜサステナブルなのかというと、アラスカには40もの海洋保護区があるため、漁業制限や厳しい排水規制があるおかげで、海がとても健康できれいなのです。このサーモンは、そんな海ですくすく育った100%天然の魚です。昔より引き継がれている環境に優しい方法で漁獲し、かつ、科学的データを元に計算した『資源を維持できる漁獲量』よりも、さらに低く設定された漁獲枠のなかで調達されているサーモンです。(c)KensakuSeki/Greenpeace水産資源のプロと考える海の幸の今と未来7月12日(水)のゲストは、人や環境にやさしい漁業をめざして全国各地を巡り、水産物とそれに関わる方々のサステナビリティのために活動している村上春二(むらかみしゅんじ)さん。水産物の今と未来について伺いました。(c)KensakuSeki/Greenpeace “水産資源のプロ”である村上さんがこの道に進んだ経緯は、アメリカの大学で学んでいる頃に環境について深く考えるようになり、環境を良くするためにはビジネスから考えないといけないと思ったそうです。広く地球を学ぶ意味で地理も同時に学び、その後太平洋の天然サケの保全・保護の活動に携わる活動もされたとのこと。(c)KensakuSeki/Greenpeace「僕は単純に釣りが好きで、魚をとるのも食べるのも好きなんです。矛盾するかもしれないけれど、食べ続けるためには増やさないと。でもそれをビジネスという何か社会に適応した形でやっていきたい。」と率直な気持ちを語ってくださいました。「いま世界のお魚の量は、8~9割がすでに獲りすぎの状態で限界の量に達していて、お魚の量が足りなくなっています。それは日本でも同じ状況。調達の管理という意味では、欧米が進んでいて、生活者もスーパーに積極的に情報を聞くなど意識がちがうところがある。」と村上さん。(c)KensakuSeki/Greenpeace当日の参加者の方々からは、イベントへ来られたきっかけとして「魚が大好きだけど、意外と知らないことが多いので」「まさにサーモンが好きだから」「普段からスーパーでどうやってお魚を選んだらいいのか知りたい」などの声が聞かれました。 世界の問題を身近なことから解決する、エシカルとは?7月15日(土)のゲストは、一般社団法人エシカル協会代表理事の末吉里花さん。環境問題に関心を持ったきっかけは、当時TBS系『世界ふしぎ発見!』のミステリーハンターとして秘境をめぐる中で、2004年にアフリカ最高峰のキリマンジャロに登頂したこと。温暖化で氷が溶けて少なくなってしまっているのを見に行くという企画だったそうですが、もともとの氷河の1割か2割くらいに溶けて少なくなっている氷河を目の当たりにし、環境問題に対して危機感を持ったそうです。 (c)KensakuSeki/…
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なぜ、市民が変えるエネルギー基本計画プロジェクト発足?
こんにちは。19日の午後、市民団体が力をあわせる「市民が変えるエネルギー基本計画プロジェクト」の発足集会が開催されました。会場は日中にも関わらず、120人の参加者が集まり、加えて議員の出席もあり、発足集会にふさわしい会になりました。なぜいま、「市民が変えるエネルギー基本計画プロジェクト」? まず最初に、FoEの吉田さんより、「市民が変えるエネルギー基本計画プロジェクト」を立ち上げることについて説明がありました。エネルギー基本計画は、エネルギー政策の土台になるもの。基本計画は、2002年のエネルギー政策基本法に基づいて、3年ごとに見直しすることになっていて、現行のエネルギー基本計画が2014年に策定されてから3年が経過する今年、見直しをするかどうかの議論が始まります。 2012年夏、2カ月にわたる国民議論が開かれ、日本で初めて、脱原発の方針が固められたことを覚えておいででしょうか?その議論を受けて、脱原発を盛り込んだエネルギー基本計画ができるはずだったのに、政権交代によって白紙撤回されてしまいました。そのプロセスが、現在すべて無視されてしまったことを忘れてはならない、と吉田さんは力強く話しました。3年が経ったいま、多くのことが変わりました。例えば、・電力会社の計画ほど、再稼働が進んでいない(でも、電力は不足していない)・省エネが進んだ・自然エネルギーが増えた・東芝のスキャンダル、もんじゅの廃止が決定。・世界では脱石炭の流れが進む・世界でも脱原発の明確な方針これらは、3年前には考えられなかった大きな変化。それを踏まえて、現実に基づいたエネルギー基本計画が欲しいですよね。ところが、現在、「エネルギー基本計画は原発の新増設が焦点」などと報道されています。世界でも日本でも、大きく変化する状況を無視しているかのようです。電力業界はこれまで、「環境(Environment)」にやさしく、「経済効率性(Economy)」もあり「エネルギー安全保障(EnergySecurity)」を満たす電源を考える必要がある、としてきました。2011年の東京電力東日本大震災のあとには、この「3E」に「安全(Safety)」のSを加えて、S+3Eとしています。電力会社は、S+3Eの観点から、原子力は必要だとしています。でも、S+3Eについて考えてみると、危険で万が一の事故の際にひどい環境汚染をもたらす原子力ではなく、省エネ・自然エネルギー社会を作ることが真のS+3Eではないでしょうか。エネルギー基本計画に市民の声を届けよう、「真の3E+S」からエネルギー政策を考え、政府に働きかけていこうと、プロジェクトは発足しました。 そのあと、S+3Eについて説明するプレゼンテーションがありました。詳しくご覧になりたい方は、ぜひあとで紹介する資料(*1)をご覧いただければと思いますが、ごくごく簡単にポイントだけご紹介します。 エネルギー安全保障について(ISEP松原さんより)グラフ:松原さんの発表資料より・自然エネルギーがエネルギー安全保障を高める、というのが世界でも一般的になってきた。太陽光発電+風力発電の発電設備容量の合計は、原子力の2倍になっている。・経産省は、原発を入れて自給率を計算しているが、原発の燃料となるウランはすべて輸入しているし、使用済み核燃料の再処理、再利用については、日本では破綻。エネルギー自給率の計算に、原発を入れるのはおかしいのでは? 経済について(東北大学明日香さんより) ・電力業界がいうS+3Eは、自然エネルギーが高く、原発が安い、そして原発は気候変動対策に必要、という結論ありき。・経産省の外郭団体、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)も、自然エネルギーの価格がそれ以外の発電方法よりも安くなっていると認識している。実際、アメリカでは補助金なしで風力・太陽光が安い状況になっている。・日本での電気のコスト計算には、原発事故のコストや、石炭火力発電によって生じる大気汚染被害のコストなど、入れるべきものが十分に反映されていない。 環境について(気候ネットワーク桃井さんより)・パリ協定では気温上昇を1.5度未満に抑えることが目標として掲げられた。そのために21世紀後半に二酸化炭素を排出ゼロにする必要あり。ただ、各国の目標を合計しても目標には届かず、目標を見直し削減量を大幅に減らす必要がある。・世界の方向は脱石炭(イギリスは2026年、フランスは2023年、カナダは2030年石炭から撤退すると発表。中国も100以上の建設を中止。韓国は脱石炭・脱原発)・海外のNGOによる各国の気候変動対策評価では、58カ国中、日本は下から2番目の評価(サウジアラビアの次に悪い)。評価の主な理由は、日本国内で石炭火力発電所の新設計画があるため。・日本政府は、高効率の石炭火力発電を日本の経済戦略に位置づけているが、高効率火力発電でも、CO2の排出量は天然ガスの2倍。石炭火力発電所は、1度稼働してしまえば数十年間にわたって稼働するので、やめるなら計画段階の今。・原発はCO2を出さずに環境に優しいゼロエミッションと言われるが、万が一の事故の放射能汚染は計り知れず、また通常稼働で発生する使用済み核燃料も問題。 安全について(原子力市民委員会松久保さんより)・東京電力福島第一原発事故を経験した国として、安全はとても重要な要素。・原発の燃料ウランは放射性物質を、石炭火力発電も二酸化炭素に加えてNoxやSoxなどの有害物質を排出する。・アメリカではサイバーテロが発生。原発はターゲットとはなっていないが、電力供給網が狙われた。もしも、原発につながる外部電源を狙われたとしたら危険。アメリカでは原発に対して武力攻撃を想定し、規制当局がシミュレーションしているが、日本では・・?・原発事故のリスクは大幅に軽く見られていた。「10万炉年に1度」との想定が、実際は「10炉年に1度」になっている。色々な条件のもと事故発生を想定したものだが、非常に楽観的。 話そう、声をあげようS+3Eのそれぞれの説明に加えて、プロジェクトの趣旨に賛同するさまざまな団体から、活動紹介や、政府に求めることなど、メッセージもいただきました。例えば、・電力会社も持つ生活クラブ生協・地産地消の電力会社の立ち上げを実施・支援するワタミファーム&エナジー・実践を通じて自然エネルギーを普及させるエネルギーから経済を考える経営者ネットワーク会議・エネルギーシフトで持続可能な社会を目指すとしたエネルギー宣言を発表している中小企業家同友会・そして金融機関としてエネルギーの分野でも先進的な情報発信や取り組みを続ける城南信用金庫大手電力会社からなる電気事業連合会の会長は、エネルギー基本計画について「特定の電源に集中せず原子力、石炭、ガスをバランスよく構成するもの。原子力は安定経済性、環境保全などの要素を満たす大きな役割がある」(*2)と取材に答えています。だからこそ、「脱原発・脱石炭」という声をあげていくことは、とっても大切。市民団体だけではなく、いろんな立場で声があがっていること、とても心強く思います。まずは、「そういえば、エネルギー基本計画が見直されるタイミングなんだな」と知っていただいて、そしてもしも電気のこと、エネルギーについて話題にのぼったら、すかさず「エネルギー基本計画見直し!」と周りの方にシェアしてみませんか?現在、他の団体さんたちと協力して、エネルギーについてのリーフレットを鋭意作成しています。また、皆さんと一緒に議論し、声をあげる場も作ってはどうかとも話し合っています。今後の活動もブログやメールマガジンなどでお知らせしますので、まだの方はぜひこの機会にメルマガご登録ください!登録はこちらから! *1:発足集会の当日の資料は、こちらをご覧ください! …
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お隣韓国で脱原発宣言。日本もやらナイト!7/27(木)開催します。
お隣韓国の大統領が、しましたね!脱原発宣言。…
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必需品のスマホ、もっと地球に優しく。
こんにちは。グリーンピースのFacebookページやこのブロ……
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北極海を守る活動で司法判断ーーロシア政府に約540万ユーロ(約7億円)の賠償命令
国際環境NGOグリーンピースは7月18日、北極海でのロシアの油田開発に船で抗議していた同団体の活動家ら30人が…
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環境省、野生のハチたちも農薬から守る方針を決める
こんにちは。食と農業担当の関根です。…