国際環境NGOグリーンピース(東京都新宿区、以下グリーンピース)は、2月15日より国内全店舗で、冷たい飲料のカップをプラスチック製から紙製に変更すると発表したスターバックス コーヒー ジャパン株式会社に対し、使い捨てカップではなく、より本質的な解決策であるリユース(再使用)の仕組みの早期導入検討を求める署名を、本日開始しました(注1)。

海洋汚染や気候危機を助長するプラスチック問題への対策として、プラスチック容器包装を、紙製やバイオマス素材に転換する動きが広がっています。しかし、代替品への転換は、「使い捨てのモデル」を今後も維持強化し続けるという点でソリューションとは言えず、さらに原料調達の方法によっては、新たな環境問題を引き起こす恐れがあります。

海外では、廃棄物を出さないサーキュラーエコノミー(循環型経済)を促進する新しい取り組みとして、再使用可能な容器をカフェ等で貸し出し、業者側で回収、洗浄して、再使用する仕組みなどの先進事例が次々に登場しています(注2)。グリーンピースは、こうしたプラ問題の本来の解決策である「リデュース(削減)」「リユース(再使用)」を牽引する企業となるようスターバックスを後押しし、リユースの仕組みを求める人々の声を同社に届けるために、本署名を実施します。

グリーンピース・ジャパン プラスチック問題担当 大舘弘昌

「スターバックス コーヒー ジャパンが、プラ問題への解決策を模索している姿勢を歓迎します。しかし、紙カップのほとんどは焼却され、ごみ処理の費用には私たちの税金が使われ、温室効果ガスを排出します。コーヒーなどを楽しむためのほんの数十分のために、地球資源を使い捨てて、年間約6100万カップ分のごみを出し続けるのではなく、ごみ自体を減らす企業になることを期待します。同社にはより踏み込んだ解決策を提供するリーディング企業になる力があると思います。そうした取り組みが企業価値を高めて行くことにもつながるはずです」

(注1)署名「スターバックスさん、プラスチックでも紙でもない、新しいリユースの仕組みを待っています!」(注2)

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(参考) 世界では毎年2500億〜3000億個の使い捨て紙カップが消費されている (Science)