気候変動やプラスチック汚染など、さまざまな環境問題が毎日のようにニュースで取り上げられています。自分にも、環境のために何かできることはないのだろうかと思うことも多いはず。そこで、お家から今すぐできるアクションとして、環境問題に関するイベントに参加するのはいかがですか？
誰でも参加できる「ゼロエミッションを実現する会」とは
まず、5月26日にグリーンピースが主催したイベント「グリーンピース・サロン」の報告を通して、イベントへの参加が環境問題へのアクションになる理由をお伝えします。（グリーンピース・サロン」とは、毎月一定金額以上のご寄付でグリーンピース・ジャパンの活動を支えてくださっている方、遺贈寄付に関心をお寄せいただきご検討くださっている方、担当者と一緒にグリーンピースの仲間を増やす活動にプロボノとして取り組んでくださっている方などだけが招待される年数回開催の非公開の特別サロンです）
この日は、気候危機を回避するため、自治体のゼロエミッション（二酸化炭素排出実質ゼロ）実現をめざす市民運動を取り上げました。気候変動・エネルギー担当の鈴木かずえと、「ゼロエミッションを実現する会」で活動する江澤孝太朗さんを迎え、詳しい活動の内容について話を聞きました。
「ゼロエミッションを実現する会」は、住んでいる地域の自治体に働きかけ、ゼロカーボンシティ宣言を出すように求めるなどの活動を行う市民たちの集まり。Facebookグループを立ち上げ、現在623人が参加してワイワイ楽しくやっています（Facebookグループには誰でもご参加いただけます）。グリーンピース・ジャパンが事務局となっています。
自分の街をゼロエミッションに変える方法
まずグリーンピース・ジャパンの鈴木が、気候変動の基本的な知識から現在の対策の現状を説明し、自治体への働きかけの重要性を訴えました。また、なぜ気候危機対策として後4年しか残されていない、と言われているのかについて、解説しました。専門家としての解説と共に、「自分の子どもにサンゴを見せられないのではないか」という気持ちを口にする場面も。専門知識を持つスタッフも、皆さんと同じように子どもたちの未来を憂う親であることに変わりません。イベントは、スタッフの言葉に直接触れ、環境への思いを共有できる機会でもあります。
続いて、江澤さんから「ゼロエミッションを実現する会」での活動内容について、具体的にお話していただきました。江澤さんは、職場のある港区と住んでいる中野区への働きかけを中心に、他の自治体の仲間をサポートする活動も行っています。
「活動は、毎週の鈴木さんを交えたゼロエミ（ゼロエミッションを実現する会)の仲間たちとの作戦会議、作戦会議で共有された情報やアドバイスをもとに、議会や議員にメールや電話をする、区役所の環境課の人と話す、代理で請願書を提出するために区役所に行く、など、さまざま」。港区は、江澤さんたちが昨年9月に「ゼロエミッション港を目指す会」を立ち上げて6カ月で、ゼロカーボンシティを宣言しました。（この素晴らしい活動の経緯はこちらのブログでもご覧いただけます！）
このように変化が目に見えたり、出したメールに役所や区議会議員から返事が来たりと、具体的な手応えを感じられるのがやりがいだそうです。そうは言っても、多くの人にとって政治家は遠い存在です。区議会議員に直接連絡するなんて…と思う人も多いはず。そんな人たちに、「活動している僕たちを応援してくれるのも大きな力になります」という江澤さんの言葉をお伝えします。
この日の参加者も、すでに活動をしている人から、何かしたいけれど…と思っている人までさまざまでした。イベントに参加すれば、活動している人への応援を伝えることができます。イベントに参加しているだけで、問題に関心があることの表明にもなるのです。
そしてこれから先、ちょっとの勇気が出れば、一緒に声をあげ始めることだってできるかもしれません。そのきっかけの始まりが、イベント参加だったということもあるでしょう。
まずはイベントに参加することから、あなたのアクションを始めよう
どこにでもいる、（あえて言うならば）普通の人たち一人ひとりが今までよりも少し声をあげるだけで、社会を動かすことができるのです。アクションを起こすことに興味がわいてきた方は、6月13日に実施される映画『パワー・トゥー・ザ・ピープル〜グローバルからローカルへ〜』のオンライン上映イベントに参加してみませんか？
この映画は、自分たちの力で地元の経済やエネルギーを循環させることに立ち上がった人々の活動を描いたドキュメンタリーです。自然エネルギーへの転換を実現し、小規模分散型社会を実現しているデンマークなどの事例を知ることを通して、一人ひとりが声をあげることの大切さを感じ取ることができるでしょう。
上映後は、ゲストを交えたトークセッションを実施。市民共同設置型の「相乗りくん」で長野県東部を中心に地域主導のソーラー発電所を続々誕生させているNPO法人上田市民エネルギー代表の藤川まゆみさん、この映画上映イベントを主催しているGRID CINEMAの浦野真理さん、そしてグリーンピース・ジャパンの鈴木が参加します。
ゲストのトークを聞けば、環境問題を解決するためにさまざまな市民運動の形や方法があることが理解できるでしょう。さらに同じように環境問題に関心のある人たちと話し合うことは、普段の生活では得られない、刺激的な経験となると思います。
イベントに参加して、自分ももう一歩何かやってみようかなと思われたなら、「ゼロエミッションを実現する会」のFacebookグループにまずは登録するのも大きな一歩です。このように、まずはできることから少しずつ行動につなげていきませんか。
イベントのお申し込みはこちらから。グリーンピースへの寄付付きチケットもありますので、これをきっかけに寄付付きチケットをお買い求めいただき、「寄付する」というアクションにご参加くださると嬉しいです。
6月13日、画面を通してたくさんの方と思いを共有できることを楽しみにしています。
グリーンピース・ジャパンでは、環境問題に触れたり行動したりする機会を作り、様々なアイディアを持つ人々と繋がるために、各種イベントを企画しています。
