記事の投稿-原発
原発に関する投稿は、以下の一覧からご覧いただけます。
236件の投稿
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フランスで強度不足原発再稼働。問題は終わったのか?
こんにちは。エネルギーチームの鈴木かずえです。 フランスで建設中の原発の部品に強度不足が発覚した問題。 ま…
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みんなが笑顔に戻れる日まで
明後日3月31日は、福島原発事故で被害を受けたたくさんの人々にとって、大きな分岐点となります。…
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裁判で差し止め判決でた大飯3,4号機、このままとめて。パブコメ3/24〆切
こんにちは!エネルギーチームの鈴木かずえです。裁判でNO!となった原発が合格?!大飯原発3,4号機には2014年に福井地裁の運転を差し止める判決が下されました。関西電力が判決に異議を申し立てて、さらに裁判で争っている最中です。そのさなかに再稼働の審査が合格になるとは。ここでパブコメを出しておくことは、差し止め判決への応援にもなります。ぜひ、出しましょう。提出は簡単です!このブログの下で提出方法も説明しています。 裁判所が大飯原発をとめたわけ大飯原発3,4号機が裁判で差し止めとなったのは、以下の理由からです。1)大飯原発に、関西電力が予測している大きさ以上の地震が到来する恐れがあることがあること2)大飯原発が、関西会社が予測している規模の地震であっても施設が壊れる可能性があること元原子力規制委員長代理の島崎邦彦氏も、政府が予測した最大の揺れは過小評価の可能性があると指摘しています。氏は、原子力規制委員会に、評価のやり直しを求めましたが、実現していません。たくさんのパブコメが集まることは、全国で問題意識が高まっていることを伝えることにもなります。 グリーンピースも出しますよー。フランスで原発部品の強度不足が発覚し、18機の原発が検査したり、止まっていたりしたのをご存知ですか?(くわしくはこちら)実は、そのうちの12機の強度不足の部品、日本の会社が作ったものだったんです。その会社とは「日本鋳鍛鋼株式会社」。また「日本製鋼所」も、フランスの原子力安全局により調査の対象となっています。「日本製鋼所」は、大飯原発の原子炉圧力容器の蓋も作っています。 (図:原子力規制委員会の資料より。上鏡とあるのが蓋です)そこで、グリーンピースではこの問題を中心に、強度不足のリスクを喚起するパブリックコメントを提出します。グリーンピースのパブコメ全文は、このブログの最後に掲載しています。先にあげた地震や、この強度不足以外にも大飯原発には多くの問題があります。・使用済み核燃料の保管場所がもうすぐなくなる。・関西1500万人に飲料水を提供する琵琶湖が50キロ圏内に。・再稼働に際し、住民の意見を聞く公聴会が開かれていない。などなど…. 「美浜の会」の情報も参考になさって、ぜひ、パブコメをかいてください( パブコメには、こんな効果も。パブコメは出しても反映されないからなぁ、という方、ちょっと待って。こんな効果もあります↓直接国の規制を司る原子力規制委員にあなたの意見を読んでもらえる公開されるので、問題点を共有でき、より明らかにできる「反対意見が多数」などと報道されたりして、世論づくりにもなるあなたが出せば、かならず、一通増えます。ぜひ。また、ぜひ、このブログをシェアしてください。 パブコメの出し方3通り政府のウェブのフォームからこちらのサイトに行き、下までスクロールして、下のほうにある黒色の「意見提出フォームへ」ボタンをクリックして出てくる、フォームにご記入ください。2000文字まで、となっていますが何通でも出せますので、2000文字を超える場合は、何回かに分けて提出してください。 FAXでこちらのサイトに掲載されている「意見提出用紙」をダウンロードし記入、または、この用紙の要領でワープロ書きなどしたものを03-5114-2179(原子力規制庁)へFAXしてください。 郵送で上記の「意見提出用紙」に記入、または、この用紙の要領でワープロ書きなどしたものを、下記へ送ってください。〒106-8450東京都港区六本木1-9-9六本木ファーストビル…
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6年目の3.11 – たたかいは続いている
2011年3月11日。東日本大地震の発生、海岸沿いの街に大きな被害をもたらした大津波。…
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格差ある被害 ー 女性と子どもの原発事故
2011年の東京電力福島第一原発事故は、世界中で次々と起こるニュースに押しやられて、遠い過去のような気がする方…
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放射線管理区域で暮らせますか?
こんにちは。グリーンピース、放射線防護アドバイザーのヤン・ヴァンダ・プッタです。全村避難をした福島県の飯舘村の避難指示解除が3月31日と言われています。東京電力福島第一原発から30キロ以上離れているのに、吹いた風にのって高濃度の放射能が降り注いだ飯舘村。グリーンピースは、もしいま飯舘村に帰って、事故前と同じように生活したら、どのくらい被ばくするリスクがあるのか、飯舘村の住民の方々のご協力のもと、調査しました。住民の方のお宅7軒で、2万3080カ所で放射線を測りました。その結果、もし、これらの方々がいま帰還すれば、生涯(70年間)で少なくとも39ミリシーベルトから183ミリシーベルトの範囲で被ばくする可能性があることが明らかになりました。「政府はこの先どうなるのか教えてくれない」3年間以上、グリーンピースの放射線調査に協力してくださっている飯舘村村民の安齋さん。「お役所は、これから先自分がどうなるのかを教えてもくれずに、帰れ、帰れって言うばかり。グリーンピースは、家もまわりもこまかーく測ってくれて、帰ったらどれだけ被ばくするのか、言ってくれて助かる。帰るか、帰らないか、自分で決めたい」調査結果の発表に先立って、安齋さんをはじめ、調査に協力してくださった住民のみなさんにご報告にうかがうと、安齋さんはそうおっしゃり、報告内容を聞いてくださいました。私は、「帰る、帰らないを決めるのは、住民のみなさん自身です。どちらを決めても、その意思を尊重します」とお伝えした上で、ご報告しました。「放射線管理区域」で暮らせますか?安齋さんのお宅周辺では、平均毎時0.7マイクロシーベルトが計測されました。これをもとにすると、2017年から70年間の生涯被ばく線量は約90ミリシーベルトになると推定されます。**下表より、屋外で8時間過ごす場合。レポート「遠い日常」より。空間線量の推移を、放射線崩壊を考慮に入れて予測し、累積線量を見積もった。これには、高濃度の放射能が飛散した事故直後の被ばくは入っていません。また、被ばくには、体の外から受ける外部被ばくと、呼吸や食べ物から体内に取り込まれる内部被ばくがありますが、内部被ばくは入っていません。それから、放射能は、時間とともに弱まっていくのを計算に入れています。しかし、たとえば、除染していない森から流れてくる放射能による再汚染などは入っていません。 つまり、事故直後の被ばくや、内部被ばく、森から流れてくる放射能の再汚染などによって、さらに生涯被ばく量が上がる可能性も考えられます。チェルノブイリ原発事故の被害を受けたウクライナでは、生涯に70ミリシーベルトを超える放射線を浴びてはいけないとしていますが、安齋さんのお宅では、これをはるかに超えて被ばくしてしまうことになります。また、毎時0.7マイクロシーベルトというのは、本来、「放射線管理区域*」にすべき線量です。なお、毎時0.7マイクロシーベルトという数値は、安齋さんのお宅の様々な地点で測った数値の平均です。実際には、安齋さんにお話を伺いながら、事故前の普段の生活で使っていた場所を、この表のようにゾーンごとに測定しています。ゾーンごとに平均を出し、さらにその加重平均の数値が毎時0.7マイクロシーベルトです。 *放射線の不必要な被ばくを防ぐため、放射線量が一定以上ある場所を明確に区別し人の不必要な立ち入りを防止するために設けられる区域。法令により定められている。毎時では0.6マイクロシーベルト以上。「とても帰れない」また、今回、政府のいう「木造家屋内にいれば、屋外の放射線の6割はカットできる」というのは過大評価の可能性があることも明らかになりました。 家の外と中の線量を比べても、それほどカットできていないことがわかりました。例えば安齋さんのお宅では、家の外の加重平均値は毎時0.7マイクロシーベルトでした。政府のいうように、6割がカットされるなら、年間換算では2.5ミリシーベルトになるはずです。しかし、安齋さんのお宅の中に設置した個人線量計*は、年間5.1から10.4ミリシーベルトを計測しています。レントゲン1回が約0.05ミリシーベルトとすると、5ミリシーベルトでは100回分になります。 安齋さん宅も、公衆被ばく限度の年間1ミリシーベルトに下がるまでには、50年かかる可能性があります。安齋さんは、「とても帰れない」と話されていました。 *個人線量計(ガラスバッジ)は、 個人が受けた放射線量を積算したものがわかる線量計です生涯にわたって受ける線量を推計するために今回は、4つの手法で放射線調査を行いました。1)敷地内を10ほどのゾーンに分けて、その中を規則的に歩いて、1秒ごとに計測するこのとき、ホットスポットは探さない。1つのゾーンにつき、地上1メートル高さの放射線量を、100から1,000カ所くらい計測する。細かく測った上で平均を出すことで、そこがどれくらいの放射線量なのかわかる。2)1つのゾーンで、2つの土壌を採取して、土壌中の放射能を分析する分析できるのはセシウム。放射能が弱くなるスピードが違うセシウム134とセシウム137の比率を調べる。そのことによって生涯線量を計算するときに使う計算式が実際とあっているかどうか検証する。3)ゾーンの中のホットスポットを探して測る平均値ではわからない、特に放射線量の高い場所がわかる4)個人線量計(ガラスバッジ)の設置と回収長期的にどれくらいの被ばくをするのか予測できる。今回は、2つのお家の中と外に、計4つずつ設置しました。生涯被ばく線量を計算するのに、必要なのは1)と2)。そして、自宅に戻った時にとても気をつけなければいけないのが、敷地内のホットスポット。そして、家の中でどれくらい被ばくするか、がわかる屋内に設置した個人線量計。それぞれが、自宅に戻った時に、どれくらい被ばくするのかを考えるのに、役立ちます。全くおかしい年間20ミリシーベルト基準国による避難指示解除の条件は、この3つです。1)年間20ミリシーベルト以下になることが確実であること2)電気、ガス、水道、交通、通信などのインフラや、医療・介護・郵便などが復旧すること除染が十分に進捗すること3)県、市町村、住民との十分な協議 たしかに、今回の調査では年間20ミリシーベルト以下になることがほぼ確実でした。実は、この20ミリシーベルトというのは、避難指示を出す基準でもあります。しかし、2011年に年間20ミリシーベルトであることと、今、年間20ミリシーベルトであることは全く違います。…