国際環境NGOグリーンピース・ジャパン(東京都新宿区)は、10月1日の「国際コーヒーの日」を前に、スターバックス コーヒー ジャパン、タリーズコーヒー、プロントのすべて、またはいずれかのカフェを月2回以上利用する方を対象にした「カフェ利用時の使い捨てカップに関する意識調査」の結果を発表しました。この3社は、グリーンピースが今年7月に発表した調査報告書『日本のカフェ業界における使い捨てカップの現状(注1)』の中で店内利用時の使い捨てカップが多いワースト3です。今回の意識調査の結果、「使い捨てカップを減らすべき」と答えた人は8割を超え、また使い捨てカップを使用する利用客のうち約68%が店側の勧めがあればリユースカップをもっと利用したいと考えていることが明らかになりました(注2)。

<主な調査結果>

  • 店内利用時のドリンク容器について聞いたところ、約85%が使い捨てカップを使用していると答え、グリーンピースの調査報告書で分かった店内利用時の使い捨てカップ使用率とほぼ一致した。
  • 使い捨てカップを使用する理由を聞いたところ、56.7%が「お店側が使い捨てカップで提供する」ことを理由に挙げた。
  • もっとリユースカップを利用するようになるきっかけについては「はじめからマグ・グラスで提供されたら」「マグ・グラスの利用に割引があったら」がそれぞれ41.3%、41.7%で最多となった。
  • 大手カフェチェーンで1日あたり100万個のカップが使い捨てられていること(注1)については「大いに減らすべき」「ある程度減らすべき」が8割を超え、それを減らすために自分ならできることとしては「マイタンブラーを持参する」が最多の49.5%、「マグ・グラスを使うことを申し出る」が39.6%だった。

「カフェチェーンにおける使い捨てカップ利用に関する意識調査」完全版はこちら

グリーンピース・ジャパン広報担当 平井ナタリア恵美

「今回の調査では、利用客の8割が毎日大量に使い捨てられるドリンクカップを減らすべきと考えていることがわかりました。一方で、7割以上の回答者が、使い捨てカップの提供がなくなり、リユースカップのみになっても継続して同じカフェを利用すると回答しています。グリーンピースの調査(注1)で店内利用時の使い捨てカップが多いワースト3であるスターバックス、タリーズ、プロントの3社には、こうした利用客の声にこたえ、店内でのリユースカップへの切り替えを進めることで使い捨てカップ消費量の大幅削減を求めます。各社はさまざまな脱プラスチックの取り組みを打ち出してはいますが、現段階においてはその消費量の大きさに見合っていません(注3)。これらのカフェチェーンについては今後、紙やプラスチックカップ消費量の大幅削減に向けて、リユースを軸としたより積極的な取り組みが展開されることを期待します」

<調査概要>

対象:スターバックス コーヒー ジャパン、タリーズコーヒー、プロントのすべて、またはいずれかのカフェを月2回以上利用する国内在住の1000人(18歳から10代刻み及び60歳以上の男女)

地域:すべての都道府県

方法:グリーンピースが楽天インサイト株式会社に委託してオンラインで実施

時期:2022年9月22日(木)〜23日(金)

有効回答数:1000人

(注1)グリーンピース調査報告書「日本のカフェ業界における使い捨てカップの現状」(2022年7月13日発表)

(注2)使い捨てカップとは、プラスチックや紙などの素材に関わらず、飲み物を飲み終えた後は捨てることが一般的なカップのことを指す。またリユースカップとは、使い捨てカップ以外の総称で、店内のマグ・グラスや、マイボトル・マイタンブラー、あるいは最近実証実験がおこなわれているテイクアウト用返却式リユースカップのことを指す。

(注3)グリーンピースは、2021年2月よりリユースの仕組みの早期導入などを求めて同社に対してキャンペーンを展開し、対話を続けています。