孤独な脱プラに疲れてしまったみどりさんのマンガ

脱プラに疲れてしまったみどりさん。プラスチック条約について知って、希望を取り戻します。この「プラスチック条約」、世界のプラスチック汚染を一気に解決に向けて動かす可能性を秘めています。脱プラの救世主となりうる「プラスチック条約」のことを知ってみどりさんは……?
プラスチック汚染のない未来を望む人のためのマンガです。

日本には孤独な脱プラに疲れている人が多い?

グリーンピースの記事を読んでくださっている人には、きっとプラスチックをできるだけ減らすためにいろいろ気をつけているという人が多いのではないでしょうか。

けれど、1人あたりのパッケージ用プラスチックごみが、アメリカの次に多い日本で、「脱プラ」、「プラスチックフリー」を心がけて暮らすことはそんなに簡単ではありませんよね。

一人で頑張る脱プラに疲れてしまったみどりさん。「もう、脱プラ疲れた…」作画:リック・ベッジオ
みどりさんがプラスチック汚染のドキュメンタリーを見て、涙。「3年前、プラスチックが海を汚染したり、気候変動を加速させていると知って、できることから脱プラをはじめた。動物も好きだし、子どもたちにきれいな地球も残したい…」

みどりさんは、2020年にドキュメンタリー番組を観て、プラスチックによる海洋汚染、プラスチックが生産から廃棄に至るまで温室効果ガスをたくさん出していて、気候変動を加速させていることを知りました。

動物好きなみどりさんは、身近にあふれているプラスチックに危機感を持ちます。

「自分たちの次の世代にも美しい地球を残したい……」

そんな思いから、脱プラを決意!

だけど……。

脱プラを決意するも、スーパーで他の人がたくさん使い捨てプラスチックをお買い物する様子を見て気を落とすみどりさん。「でも、最近、脱プラに疲れてきています。だってスーパーはプラだらけ。環境意識の高い人だけ頑張っても無駄な気がしてくる…。仕事で疲れて、コンビニに頼りたい時も罪悪感でいっぱいだし、自分だけ努力しても社会は全然変わらない、正直、とっても虚しくなる…」

普通のスーパーでプラスチック包装されていない商品を見つけるのはとても難しい。

店員さんが当たり前にサービスでつけてくれる薄いビニールやプラスチック包装のお手拭き、タイミングよく断るためにレジでも気が抜けない。

外で飲み物が飲みたくなっても、プラカップでの提供しかしていなくて、使ってしまった自分にちょっと後ろめたい気持ちになったり……。

そして、そんな時に、周りを見渡して、多くの人が当たり前に使い捨てプラを手にしていたら、脱力してしまいそうになります。

うっすら孤独を感じたり、もやもやとした思いにとらわれたり、みどりさんは脱プラに疲れを感じるように。

リユースが当たり前になる社会を想像するみどりさん。「一人ひとりが頑張らなくても、使い捨てプラスチックが出ない暮らしを送れる社会になったらいいのに…。スーパーでもコンビニでもプラスチックが過剰に使われなくなって、プラ汚染に危機感がある人もない人も、リユースするのが当たり前になったらいいのに…! 日本は環境先進国から取り残されているから、そんな社会がくるのはずっと先かぁ…」

個人の涙ぐましい努力に頼らなくても、なるべく使い捨てプラスチックに依存しない社会の仕組みがあれば、リユースが当たり前になるのにな。

だけど、そんな未来はまだずっと先だよね。
その間にどんどん使い捨てられるプラスチックが増えてしまうのかな?

ため息をつくみどりさん。

国際プラスチック条約ってなに?

実は、そんな状況を一気に解消させられるかもしれない大きなチャンスが、今巡ってきています。

ニュースでプラスチック条約について知って驚くみどりさん。「…なんて思っていた矢先にテレビでプラスチック条約のことを知った」キャスター「今、国連で議論されている国際プラスチック条約で、使い捨てプラスチックに関するルールができたら、日本でもプラスチックがある程度、規制されることになります」

テレビから、みどりさんの耳に聞こえてきた嬉しいニュース。

それは、使い捨てプラスチックを大幅に減らせるかもしれないチャンス、「国際プラスチック条約」のお話。

この条約は、国際的に法的拘束力を持つプラスチック規制のための条約。

「国際プラスチック条約」が、プラスチックにまつわる世界各国のルールを変えてくれるかもしれません。

昨年2022年に、国連環境総会でプラスチック汚染を解決するために、国際的に法的拘束力のあるプラスチックにまつわる条約を制定し、2025年までに締結することが決定しました。

プラスチックの原料採掘、生産から使用、そして廃棄まで、「サイクル全体で規制しよう」という方向性が国連で合意されています。

これからの交渉がとっても大事!

国際社会がプラスチックが地球環境や私たち人間に有害な汚染を生み出していることを認め、その汚染を解決するための条約が誕生しようとしています。

https://www.greenpeace.org/japan/campaigns/story/2022/03/03/55822
希望を感じて、「プラスチック条約」のために自分にもできることはないか、検索してみるみどりさん。「その条約について話し合う国際会議が、5月にフランスで開催されるらしいっ!ちゃんと法的拘束力があって、プラスチックの生産から廃棄まできちんと規制する条約になったら、日本の脱プラも大きく進む可能性があるんだって!!じゃあその条約、絶対に良い形で合意されて欲しいじゃん!!と思って、何かできることはないかと探してみたら…」

「プラスチック条約」の内容について話し合う、第2回目の国際会議が5月29日からフランスのパリで開催されるみたい。

この会議を含めて5回開催される会議が、「プラスチック条約」が脱プラの救世主になれるかどうかの鍵を握ります。これからの交渉がとっても大事なんだって!

条約の焦点をプラスチック削減ではなく、出てしまったごみをどうするかといった廃棄物管理に当てようとする動きもあるみたい。でも、それじゃあ使い捨てのプラスチックにまみれた生活は変わらないよね?

ごみ問題だけでなく生産過程からカバーして、プラスチック汚染を根本から解決する条約になってもらわなきゃ。

効果的な「プラスチック条約」のために私たちにできること

「自分にもできることはないのかな?」

一生懸命探してみるみどりさん。

あるある! ありました、できること!

グリーンピースが「プラスチック条約」のための署名を集めているのを見つけたみどりさん。「5月からの政府間交渉に、グリーンピースの日本支部からもスタッフが参加するらしい。そして署名も立ち上げてくれていた。願いを込めて、署名に参加してみた。脱プラを今まで一生懸命やってきたみんな!一緒に署名で声を届けよう!!話によれば、日本は強力な条約に積極的ではないらしい…詳しくは今後の投稿でチェック!」

グリーンピースが条約を効果的な内容にするために、できるだけ多くの市民の声を集めています。

そしてグリーンピースがパリで行われる会議に現地参加して、効果的な「プラスチック条約」を望む人々を代表して交渉をするんだって!

望む未来のためのアクションとして署名に参加するみどりさん。

脱プラに疲れてしまう生活が変わるかもしれません!

みどりさんも参加した「プラスチック条約」で使い捨てにさよならするための署名は、以下のバナーより参加していただけます。

ぜひ署名に参加し、大切な人に「プラスチック条約」のことを伝えてください。

一緒に使い捨てごみを出さないリユース中心社会に変えるための「国際プラスチック条約」を誕生させましょう。

あなたの声が必要です!

そのほかのアクションはこちらから
▶︎リユースを広めるSNS投稿キャンペーン「#リユースでラブアース」を開催 5月30日(火)〜6月30日(金)
▶︎【環境のはなしシリーズ第5回】プラスチックのはなし〜国際プラスチック条約、なぜ必要?〜

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▶︎国際プラスチック条約の政府間交渉委員会が閉幕 包括的なプラ汚染対応へ日本の指導力を期待

▶︎プラ新法施行1年、プラごみ削減効果は限定的ーー「使い捨て」構造脱却へ真の議論を – 国際環境NGOグリーンピース

▶︎【世界の脱プラ】台湾全土で使い捨てカップの廃止へ – 企業が変わると社会が変わる、成功事例に! – 国際環境NGOグリーンピース