【COP30】大胆な気候変動対策と森林行動計画策定により歴史的なCOPにーーブラジル・ベレンで開幕

国際環境NGOグリーンピース(本部・アムステルダム)は11月10日、同日ブラジル・ベレンで開幕する国連気候変動枠組条約第30回締約国会議(COP30)について、以下のコメントを発表しました。グリーンピースは各国の代表に対し、森林破壊を終わらせる歴史的な計画を策定し、1.5度目標達成に向けて早急に足並みを揃えるよう強く求めています。
<COP30でグリーンピースが求めること>
- 1.5度目標達成に向けた各国間のばらつきを解消し、化石燃料からの脱却に向けた断固たる行動を含む、今後10年間の排出削減を加速させるためのグローバル対応計画の策定。
- 2030年までに森林破壊を終わらせるための新たな5カ年森林行動計画の策定。
- 国連気候変動枠組条約(UNFCCC)の常設議題項目を新設し、特に先進国からの公的資金拡充を通じた国家決定貢献(NCQG)の履行を推進するとともに、汚染者負担原則に基づく課税制度を前進させ、途上国向け公的資金の拡充を実現する。
グリーンピース・ブラジル エグゼクティブ・ディレクター、カロリナ・パスクアリ
「COP30は転換点となる必要があります。森林保護、化石燃料からの脱却、適応策を単なる選択肢のひとつとして扱うことはもはや許されません。気候危機はあらゆる面で進行しており、大胆で意欲的な、即座の対応が求められます。ベレンが歴史に刻まれるためには、一貫性と実行性を兼ね備え、約束を道筋へ、希望を計画へ、リーダーシップを共有責任へと変えるCOPでなければなりません」
グリーンピース・インターナショナル 気候政策エキスパート、トレイシー・カーティ
「激動する地政学情勢の中、COP30は多国間気候行動への世界の結束とコミットメントが依然として強固であることを示す必要があります。一方で、2035年の排出目標は危険なほど道筋から外れており、1.5度を超える危険性が高まっています。各国政府はこの現実と向き合い、1.5度目標を守るために化石燃料への断固たる措置を含む、排出量削減の遅れを埋める行動を取らなければなりません。不十分な金額で合意された気候資金に関する新規合同数値目標(NCQG)という昨年の残念な結果から、COP30では途上国における緩和策・適応策・損失損害への気候資金を前進させねばなりません。過去10年間で石油・ガス大手5社が約8000億ドルの利益を上げた事実を踏まえ、政府は汚染者に支払いを義務付け、緊急に必要な対策資金を調達すべきです。COP30は気候資金の実質的かつ具体的な進展を実現し、汚染者負担の明確なシグナルを発信しなければなりません」
以上
<森林破壊に対する署名活動について>
グリーンピースでは現在、政府や企業に対し、森林破壊を終わらせることを強く求める署名活動を行っています。ぜひこの署名で、かけがえのないアマゾンの生態系を守りたいというあなたの想いを届けてください。>>署名URLはこちら