使い捨てごみ削減の鍵はリユース、拡大へ向けた政策支援が不可欠ーースターバックスの貸し出し式リユースカップサービス提供終了を受けて
国際環境NGOグリーンピース・ジャパン(東京都港区)は12月2日、大手カフェチェーンのスターバックス コーヒー ジャパンが2021年より実証実験の一環として一部の店舗で導入してきた貸し出し式リユースカップRe&Goのサービスを終了すると発表したことを受け(注1)、以下のコメントを発表しました。Re&Goは、NISSHA株式会社とNECソリューションイノベータ株式会社が提供する容器のリユースサービスで、同サービスの展開も2026年1月に終了します(注2)。
グリーンピース・ジャパン プラスチック問題担当 大館弘昌
「グリーンピースは、2021年から繰り返し使えるリユースの仕組み導入を呼びかけてきました。飲料テイクアウトにおける使い捨てカップのごみを削減することができる、リユースカップの貸し出しサービス終了は非常に残念ですが、プラスチック汚染対策としてリユースシステムの推進が必須である事実は変わりません。多くのカフェチェーンで利用者がタンブラーなどを持ち込むことが推奨されていますが、消費者に依存した対策では限界があります(注3)。ごみを確実に減らすためには、企業が主体となって貸し出し式のリユースカップシステムを提供し、使い捨てに依存しないビジネスモデルへの移行が求められます。今後も企業によるリユースへの継続的な投資が求められる一方で、事業者が参入しやすい環境を作るための制度設計も不可欠です。すでにEUなどでリユース導入が法整備されているように(注4)、日本でも政府主導で早急に仕組みの構築を進めていくことが重要です」
以上
(注1)スターバックス コーヒー ジャパン 重要なお知らせ(2025年12月2日発表)
(注2)Re&Go プレスリリース(2025年12月2日発表)
(注3)グリーンピース・ジャパン プレスリリース「リユースサービス利用者「また利用したい」9割超、企業側のプラ汚染対策推進に期待ーーごみゼロの日(5/30)に合わせ、全国1000人に意識調査」(2024年5月30日発表)
(注4)グリーンピース・ジャパン「EUが新たな包装規制案に暫定合意 リユース可能な包装の推進にテコ入れ」(2024年3月14日発表)