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お魚好きの方注目!お魚スーパーマーケットランキング6発表

みなさんこんにちは。海洋生態系担当の小松原です。

毎年恒例の『お魚スーパーマーケットランキング』は、日本の大手スーパーなどのお店が、海にも人にも優しいお魚=サステナブル・シーフードを売っているかを調査するもので、今回で6回目を迎えました。

気になる結果の前に、そもそも、どうしてサステナブル・シーフードが必要なのかを考えてみましょう。

お魚だってサステナブルがいい

フェアトレードのチョコレートに、バードフレンドリーのコーヒー、オーガニックのコスメに、生産者の顔の見えるお野菜など。
自然や作り手の労働環境などに配慮したサステナブルな商品をずいぶん見かけるようになりましたよね。
では、お魚はどうでしょうか?

日本では、お家で食べる魚介類のおよそ7割がスーパーマーケットで購入されています。
みなさんは、考えたことがありますか?
そのお魚を誰がどうやって獲って、加工して切り身などにし、包装し……。
いったいどれだけの人の手を介して、スーパーのお魚売り場にたどり着くのでしょう。
あまり環境保護と関係がないように聞こえるかもしれませんが、実は、スーパーに並ぶまでにどんな旅をしてきたか分からないお魚には、海にも人にも優しくない危険がひそんでいます。

過剰漁業:海の生きものに大ダメージ

世界の 90% の魚は「獲られ過ぎ」の状態です。[*1]
もちろん私たちが食べる資源としてのお魚が激減していることも問題ですが、この乱獲によって海の生きものたちが織り成す生態系に、大きな影響を与えてしまっています。

混獲:毎年10万トンのカメやサメが犠牲に [*2]

FADs(ファッズ、人工集魚装置)と呼ばれる、魚をおびき寄せる装置を使った破壊的な漁法によって、目的の魚以外の魚や小さい魚が犠牲になっています。多くのカメイルカたちも命を落としています。私たちが食べるお魚を獲るためにおびただしい数の生きものたちが犠牲になっているのです。

人権問題や違法漁業:見過ごされている強制労働や違法行為

例えば、遠洋マグロ漁船で働く漁師さんたちがひどい暴力を振るわれたり、東南アジア水産加工場で安い労働力を得るための強制労働児童労働が後を絶ちません。また、シャークフィニングなどの違法行為や許可された量より多く獲ったものを報告しなかったりする、IUU(違法・無報告・無規制)漁業も横行しています。

絶滅危惧種:日本で大量消費され絶滅しそうな魚たち

スーパーなどではたくさん販売されているので知らない人も多いようですが、クロマグロニホンウナギ絶滅危惧種です。世界で獲っている量の7~8割日本だけで消費しています。混獲の影響を大きく受けているサメエイの仲間は、なんと4分の1が絶滅危惧種です。

スーパーがサステナブル・シーフードを売るべき理由

お魚にまつわる問題が、実はいくつもあることはお分かりいただけたと思います。

もしも、自分が買ったお魚が倫理的に許されないものだったら、取り返しのつかないダメージを海に与えていたら…..

たとえ知らずに購入していたとしても、購入するということは、消費者のニーズがあると販売者に伝えていることと同義です。海にも人にも優しいサステナブル・シーフードを買うことで、「環境や社会的に問題のあるお魚はもういらない!」と伝えることが重要です。

サステナブル・シーフードはどこで買えるの?

お魚スーパーマーケットランキング6 は、サステナブル・シーフードの調達を目指した、日本の大手スーパー・生協15の取り組みを評価したものです。結果はこちら

あなたがいつも行くスーパーは何位でしたか?

各社の詳しい評価は、特集ページからぜひご確認ください!

残念ながら、日本での取り組みはあまり進んでいるとは言えません。

スーパーのお魚売り場では、消費者がサステナブルなお魚を選ぶために必要な情報は公開されていないですし、どうやら、100%サステナブルだと言い切れないお魚も多そうです。

スーパーには、魚が獲られた漁船からお店に並ぶまでのサプライチェーンの全てをたどれるようになること(トレーサビリティ)と、サステナブルなお魚だけを買い付けるための取り組みが急がれます。

私たち消費者が「サステナブル・シーフードを買いたい」と伝えることが、スーパーのサステナブルな取り組みの追い風になり、海にも人にも優しい市場へと変えることができるのです。


グリーンピースは、政府や企業からは一切お金をもらわず、市民の皆さまのお力添えで、独立した立場で環境保護活動をしています。緑豊かで平和な未来を実現するため、今後の活動へのご支援・ご協力をお願いいたします。

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[*1] FAO ”The State of World Fisheries and Aquaculture 2016

[*2] Fonteneau A, Chassot E, Bodin N (2013), “Global spatio-temporal patterns in tropicaltuna purse seine fisheries on drifting fish aggregating devices (DFADs): Taking a historical perspective to inform current challenges


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