【出張授業】「ごみは減らせる?」子どもたちと考えた
「どうしてごみがこんなに多いの?」学校の近くでごみ拾いをしていた小学生が発した素朴な疑問。
ごみ問題を子どもたちとともに考えるため、グリーンピース・ジャパンのスタッフは6月中旬、都内にあるインターナショナルスクール「モンテッソーリ・スクール・オブ・トウキョウ(The Montessori School of Tokyo)」で出張授業を実施しました。
この投稿を読むとわかること
日ごろから環境への取り組みを積極的に行っているモンテッソーリ・スクール・オブ・トウキョウ。「HEAL(癒す)」と名付けられた環境委員会には、小学3年生から6年生までの有志の子どもたちが所属し、自然や動物保護、プラスチック汚染など、環境について学びを深めながら活動をしています。また近隣のインターナショナルスクールと連携し、合同で環境プロジェクトを実施するなど、幅広い取り組みを進めています。
その一環で、2校の子どもたちが一緒に近隣の公園でごみ拾いをした時、植え込みなどに捨てられたごみを目の当たりにして、こんな問いが生まれたそうです。
「なぜこんなにごみがあるのだろう?」
「どうしたらごみを減らせるのだろう?」
「ごみ箱を設置したら、ごみが減るのだろうか?」
それらの問いをきっかけに、「ごみを減らすためにどのようなことができるのか」を考えるため、2校合同のサスティナビリティ・ミーティングが開かれました。そこへ私たちグリーンピース・ジャパンのスタッフも講師として招いていただきました。
楽しみながらごみを減らそう
当日は8歳から15歳までの28人が参加。「日常生活の中でごみを減らすための工夫やアイデア」をテーマに、以下のような方法を実例も交えてスライドで紹介しました。
- 壊れた物を捨てずに修理をする
- 古くて使わなくなった物や服などに手を加え、素敵な物に作り変えるアップサイクル
- 使い捨てプラスチック容器の代わりに、リユース容器を使う
- 必要な物だけを選んで購入する
さらにコンポストを使って生ごみを堆肥化し、その堆肥を使って野菜を育て、みんなで美味しく育てた野菜をいただけることなど、楽しい循環の話もしました。

一方、子どもたちも普段から、ごみを減らすために取り組んでいるとのこと。学校で週に1回、使い捨てプラスチックの使用を控える「プラスチックフリーデー」を実施していることや、お母さんと古い生地を使って服を作ったというアップサイクルのエピソード、家庭でコンポストを使っていることなどを話してくれました。
また、海洋プラスチックごみの問題を話した際には、マイクロプラスチックについての質問やコメントなどもあり、参加した生徒の環境問題への関心の高さ、また同時に先生方の環境教育に対する熱心さが感じられました。
この日のメッセージとして、日常の生活でごみを減らしていくためには、家族や友人たちと楽しみながら、クリエイティブに実施することも大切なことの一つとお伝えしました。
子どもたちからの嬉しいメッセージ
子どもたちは同校で今年4月に開催されたスプリングフェアで、環境保護のための募金活動を行いました。その中で、プラスチックとその他の公害から環境を守りたいと考えて集まった「プラスチック・汚染」 チームの3人が、集めた寄付金の一部をグリーンピース・ジャパンへ寄付してくれました。
その寄付金と共に子どもたちから頂いた手紙には「I feel good that you are helping the world.(あなたたちが世界の役に立っていることがうれしいです)」と書かれていました。子どもたちからの嬉しいメッセージは、私たちグリーンピースのスタッフにとっても励みとなりました。

グリーンピースは、生命のゆりかごである地球から受けている多種多様な恵みを、次の世代へきちんと手渡していける社会の実現を目指しています。
気候変動やさまざまな環境破壊の影響をもっとも受けるのは、これからの時代を生きる子どもたちです。子どもたちとともに学び、行動することは、豊かな未来をつくるための大切な活動だと、私たちグリーンピースは考えています。