トランプ新米大統領による米国のパリ協定離脱に対するグリーンピース声明

国際環境NGOグリーンピース・インターナショナル(本部、アムステルダム)は、米国で1月20日(現地時間)、トランプ新米大統領が気候変動対策の国際枠組み「パリ協定」から離脱するための大統領令に署名したことを受け、以下の声明を発表しました。
グリーンピース・インターナショナル事務局長、マッツ・クリステンセン
「気候変動を否定する政策では、山火事や繰り返されるハリケーンといった気候変動に起因する災害から国を守ることはできません。ロサンゼルスで山火事が続くなか、パリ協定を放棄すれば、将来のリスクがさらに高まるだけです。気候危機と闘うには、孤立主義ではなく、国際協力が必要です。
トランプ新政権が米国内で化石燃料推進政策を進めようとしても、気候変動対策を推進する世界や米各州の流れを無視することはできません。石油やガスの採掘に賭ける国々は、クリーンエネルギーへの移行に遅れをとることになるでしょう。
世界は既に、気候変動を否定したり対応を先送りしたりする段階を超えています。パリ協定から離脱すれば、他国が対策を進める中で、米国だけが取り残されてしまうでしょう。パリ協定は、気候正義の実現と化石燃料の終焉を目指す地域社会、企業、国々に支えられ、ほぼすべての国の意思によって推進された、強固で揺るぎない協定です。
トランプ氏と新米政権は、未来だけでなく国際社会にも背を向け、指導者としての道義的責任を放棄しようとしています。闘いは厳しさを増していますが、私たちは気候破壊に立ち向かい、気候正義を求めて団結します」
以上