政策提言

気候の問題を国の真んなかへ

科学の知見と市民の声を政治の中枢へ。私たちの暮らしと環境を守る政策を国に提言し、社会の仕組みから変えることで、持続可能な未来を切り拓いていきます。

国会では2025年、太陽光発電をめぐるルールづくりが、本格的な政策議論へと発展しました。将来的な太陽光パネルの大量廃棄による環境汚染を防ぐため、グリーンピースはリサイクル義務化の実現を最優先課題に掲げ、事業者責任の明確化や実務課題を踏まえた具体的な制度設計を提言しました。

その一環として、日本経済新聞にリサイクル制度に関する論考を寄稿したところ、政策決定者をはじめとする幅広い層から大きな反響を呼びました。さらに、この記事をきっかけに、超党派の国会議員10名以上との面会や継続的な意見交換が実現。地道なロビー活動が国会質問へとつながり、リサイクル制度の必要性が公式な政策議題として明確に位置づけられました。

こうした多角的な働きかけにより、環境破壊を引き起こさずに太陽光エネルギーを最大限活用できる未来へと一歩ずつ踏み出しています。

太陽光パネルリサイクル義務化を求める署名を提出
350.org Japan、WWFジャパン、気候ネットワークと連携し太陽光パネルリサイクル義務化を求める署名4万筆以上を資源エネルギー庁担当者に手渡した。©︎ CAN-Japan

政治の現場で、グリーンピースの専門性が求められる機会も増えています。2025年は、主要野党から依頼を受け、メガソーラーパネル規制に関する提言書の作成に参画しました。外部識者の立場から科学的知見を示し、政策議論の質を高める役割を果たしました。

また、政策づくりの過程に市民の声を届けるため、当時の与党が進めていた平和外交指針の検討プロセスにも参画。気候危機がすべての人の暮らしと安全に関わる重要課題であると提言した結果、野心的な温室効果ガス削減策や第三者機関の設立が盛り込まれ、従来より踏み込んだ内容となりました。

永江孝子参議院議員と面会し、太陽光パネルのリサイクル義務化について話をするグリーンピースのスタッフ。(永江氏のInstagramより)

変化を後押しした活動

7月の参議院選挙を前に、日本初となる気候変動をテーマにした政策討論会を主催しました。「くらしと政治のトークセッション〜気候変動政策編〜」と題した本イベントには、与野党7党(自民、立憲、国民、公明、維新、共産、れいわ)の政治家が登壇。国会議員と160名以上の一般参加者が気候政策について直接対話するという、画期的な試みとなりました。

会場では、議員たちから意欲的なビジョンや決意、ときには率直な反省も語られ、政策の中身だけでなくそれぞれの人柄が伝わる、生きた言葉が交わされました。党派と立場を超えたこの対話は、気候変動が選挙においても有権者にとっても、極めて重要な政策論点であることを明確に示しました。このイベントはメディアからも大きな注目を集め、朝日新聞一面で報じられています。

くらしと政治のトークセッション
超党派の国会議員と市民と気候変動について対話する「くらしと政治のトークセッション」は、グリーンピースにとっても初めての試み ©︎ Chihiro Hashimoto / Greenpeace

担当スタッフから

園田開

園田開/政策渉外担当

グリーンピースの強みである社会喚起力は、日本では珍しく、ときに議員の間で慎重に受け止められることもあります。しかし、実際顔を合わせて対話を重ねると、「落ち着いて対話ができる」「印象が変わった」という感想をよくいただきます。団体の看板を背負って活動するなかで、そうした前向きな変化に励まされています。
ただ、最終的に政治家と政治を動かすのは、市民の声です。気候問題では、まだまだ可視化されていない声が多くあります。見過ごされている声を拾い上げて政策へとつなげていくために、足を動かすことを続けます。